マスク着用は公共の場での呼吸器感染予防に有効

公共の場でのマスク着用、呼吸器感染症の発症予防効果は
以下は、記事の抜粋です。


14日間にわたり公共の場でサージカルフェイスマスクを着用した場合、着用しない場合と比較して、自己申告に基づく呼吸器感染症の症状発症リスクが有意に減少した。

14日間公共の場でのマスク着用群vs.非着用群、自己申告の呼吸器症状を比較
ノルウェー・公衆衛生研究所のRunar Barstad Solberg氏らの研究グループは、ノルウェーの全国ネットのテレビ、ラジオなどを通じて18歳以上の参加者を募集し、同意が得られた参加者を、介入群および対照群に1対1の割合で無作為に割り付けた。

介入群には、サージカルフェイスマスクを無料で提供し、14日間にわたり不特定多数の人と接する公共の場(ショッピングセンター、街中、公共交通機関など)ではマスクを着用してもらった(自宅や職場でのマスク着用については言及されなかった)。対照群では、公共の場ではサージカルフェイスマスクを着用しないよう指示された。

主要アウトカムは自己申告による呼吸器感染症に伴う呼吸器症状、副次アウトカムは、自己申告による新型コロナウイルス検査陽性、ノルウェー感染症サーベイランスシステムに登録された新型コロナウイルス検査陽性などで、評価者盲検で評価した。

呼吸器症状の報告は8.9% vs.12.2%、マスク着用により発生が有意に減少
本試験は、北欧の通常のインフルエンザシーズンである2023年2月10日~2023年4月27日に実施された。

4,575例(介入群2,313例、対照群2,262例)が解析の対象集団に組み込まれた。4,575例のうち女性は2,788例(60.9%)、全体の平均年齢は51.0歳であった。

呼吸器症状を報告した参加者は、介入群では163例(8.9%)、対照群では239例(12.2%)、限界オッズ比(OR)は0.71、絶対リスク差は-3.2%であり、介入群で有意に減少した。

新型コロナウイルス検査陽性には統計学的な有意差は確認されなかった。


サージカルマスクの呼吸器感染症予防効果については、新型コロナウイルス感染の初期から議論があり、感染したヒトのマスクはウイルスの拡散を抑えることが証明されていましたが、感染予防効果は少ないのでは言われていました。

本研究は、インフル流行期に行われたので、インフルにつては感染予防効果があることを示唆していますが、コロナについては何とも言えません。いずれにしても、飛沫による感染を防ぐためには、サージカルマスクをすることは既に感染しているヒトに限らず効果がありそうです。

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