スナック菓子やケーキ・パイ類に含まれる<アクリルアミド>に発がん性…家庭内の調理でも発生

<アクリルアミド>スナック含有物質に発がん性…食品安全委
以下は、記事の抜粋です。


ポテトチップスなどに含まれる、化学物質のアクリルアミドのリスクを評価している内閣府食品安全委員会は10月3日、次世代にも影響が及ぶ「遺伝毒性をもつ発がん物質」との評価案を示した。アクリルアミドに対する国内での評価は初めて。今後、メーカーでの低減策が求められそうだ。

アクリルアミドについて、海外では2000年代初頭から、さまざまな調査結果に基づき、発がん性が認識され、消費者に注意を呼びかけている。調査会は、国内外の各種動物実験の結果から、アクリルアミドは遺伝子や染色体の構造に変化をもたらし、次世代にも影響しうる発がん物質、と評価した。

人に関するアクリルアミドの摂取量とがんの因果関係については、海外の疫学報告からは十分な証拠は得られなかった。国立環境研究所が中心となり、日本人のアクリルアミドの摂取量を調べ、どういう人の場合、リスクが高くなるかなどを推定し、最終的な評価書をまとめる方針。

農林水産省によると、アクリルアミドは炭水化物を多く含む原材料を120度以上の高温で揚げたり、焼いたりすると発生する。これまでの調査では多く含むものにジャガイモの加工品、ケーキ・ビスケット類、トースト、コーンスナック、コーヒーなどがある。

アクリルアミドは家庭内の調理でも発生するため、欧州食品安全機関は「揚げ物は揚げ過ぎず、トーストは焦がさず軽いキツネ色に焼く」など、発がん物質を減らす方法をホームページで公開、注意を呼びかけている。


アクリルアミドはタンパク質や核酸を電気泳動で分離解析するときに用いるゲルの材料として長年使ってきました。その時も神経毒性があるということで手袋をして扱うことにしていました。そのアクリルアミドに発がん性もあって、食品にも含まれるとはビックリです。

厚労省のサイトによると、食品の原材料に含まれているアミノ酸の一種であるアスパラギンと果糖、ブドウ糖などの還元糖が、揚げる、焼く、焙るなどの調理中の加熱(120℃以上)により「アミノカルボニル反応(メイラード反応)」と呼ばれる化学反応を起こし、その過程でアクリルアミドが生成するそうです。

ということは、アクリルアミドは材料に混入したのではく、製造の過程でできてしまうのです。具体的には、パンをトーストするだけでできるようです。槍玉にあがっているポテトチップスはあまり食べないのでよいとしても、ケーキ・パイ類、ビスケットなども数ミリグラム/キロのアクリルアミドを含む可能性があります(サイトをみる)。

数ミリグラム/キロのアクリルアミドだけでがんになるとは思えませんが、嫌なニュースです。大メーカーが作るあまり美味しくないケーキやパイ類は、すぐに対応してアクリルアミド含量を減らしてくれそうですが、街の小さなケーキ屋さんなどは無理でしょう。美味しいものは命がけで食べるしかなさそうです。

関連記事
農林水産省/食品に含まれているアクリルアミド
アクリルアミドが含まれている食品

コメント

タイトルとURLをコピーしました