抗肥満薬アライ、内臓脂肪をどのくらい減らす?
以下は、記事の抜粋です。
要指導医薬品として承認された抗肥満薬「アライ」が承認されたのは1年前の2023年2月で、その審査に4年もかかったこと、また久しぶりのダイレクトOTCであることも話題になりました。公式ブランドサイトには「今春発売予定」とあり、2024年3月4日の世界肥満デーに合わせて、アライの発売を記念した記者発表会を開催するようです。
「アライ」は、大正製薬によって申請された日本初となる内臓脂肪・腹囲減少薬で、成分名はオルリスタットです。「成人(18歳以上)」「腹囲が男性85cm以上/女性90cm以上」「生活習慣改善の取り組みを行っている」人の内臓脂肪および腹囲の減少が期待できるOTC医薬品です。「腹囲が男性85cm以上/女性90cm以上」というのは、いわゆるメタボリックシンドロームの基準と同じなので、本剤の必要のない人が過度なダイエットのために使用することはできません。なお、要指導医薬品ですのでオンラインでは販売できず、再審査期間が8年設定されます。
アライの作用機序は、消化管の中でリパーゼを不活性化し、食事に含まれる脂質の体内吸収を抑制することで、減量効果を得ようとするものです。臨床試験において、投与開始から24週の内臓脂肪面積の変化率はプラセボ群-5.78% vs.アライ群-14.10%、腹囲変化量は-1.63cm vs.-2.49cmで、いずれもプラセボ群に対して有意に減少していました(p<0.05)。
副作用としては、作用メカニズムに由来する油の漏れ、便を伴う放屁、脂肪便や下痢などですが、肝障害にも注意が必要です。注目すべきは、長期投与試験で「油の漏れ」が30%超、「便を伴う放屁」が20%超に発生しているという点です。これらがQOLに及ぼす影響は大きいと考えられ、服薬継続に影響を及ぼしそうな気がします。
本剤の販売には、腹囲などの基準や食事・運動習慣の確認だけでなく、1ヵ月間の生活習慣記録の確認も必要です。
この記事に書かれている「油の漏れ」というのが何のことかわからなかったので別の説明サイトをみるとアライの副作用として以下の項目が列挙されていました。ウーン、かなり嫌ですね。おそらく、
- おならをすると便が漏れる
- 気づかない間に肛門から油が漏れる
- 便が油っぽくなる
- 便が近くなる
- 便を我慢できない
- お腹が張る
- 下痢
- 腹痛
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