ピロリ

ピロリ除菌後の胃癌に注意!
先日受けた消化器の勉強会で一番印象に残った話です。以下は、よく似た記事の抜粋です。


●ピロリ感染歴のある人は未感染者の150倍くらい胃癌になりやすいです。

●一方、ピロリ菌除菌後にも胃癌発生の可能性が3分の1残ります。

●除菌で胃癌のリスクが3分の1に低下しても、未感染者より50倍くらい胃癌になりやすいです。

★除菌を行うと、その後の萎縮性変化の進展は抑制できるが、除菌までの萎縮によって蓄積された胃癌発生リスクは残ると言われています。

★除菌時に胃粘膜の萎縮が強いほど、その後の癌発生率が高いと言われています。萎縮が軽度の人の癌発生率は年0.04%、中等度萎縮は0.21%、高度萎縮は0.61%と言われています。

★除菌後胃癌には、表層部に特殊な病理組織学的変化(表層非腫瘍性上皮の被覆混在、あるいは分化型癌の表層細胞分化)を伴い、内視鏡的に質的診断や境界診断の難しい病変が約40%程度みられます。

★除菌後に発見される胃癌の中には、発見が遅れても成長が緩徐で粘膜内に留まっている病変もあります。しかし、比較的急速に浸潤し、内視鏡的に治療困難な段階で発見される場合もあります。

★そのため、除菌後は、1年に1回の胃カメラ検査をお勧めいたします。


ピロリがいない場合は2年に1回の胃カメラ検査が推奨されています。

ピロリ菌陽性の場合、すぐに除菌するのではなく、胃カメラで腫瘍性病変がないことを確認してから除菌しないと除菌によって一見正常化するため、癌の発見が難しくなってしまうそうです。

また、最近の若い人のピロリ菌感染は、井戸水などではなく、乳幼児期における感染した親からのキスや口移しによる親子感染が多いそうです。大人では免疫が発達し胃酸も多いのでキスでは感染しないと考えられています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました