「楽器を演奏することは、高齢者の認知症リスクの低下(36%)と関連している」という論文の紹介

認知症リスクと楽器演奏~メタ解析
以下は、記事の抜粋です。


高齢者の認知症予防には、余暇の活動が重要であるといわれている。しかし、認知症リスクと楽器の演奏との関連は、あまりわかっていない。国立循環器病研究センターのAhmed Arafa氏らは、高齢者における楽器の演奏と認知症リスクとの関連を調査するため、プロスペクティブコホート研究のシステマティックレビューおよびメタ解析を実施した。

その結果、楽器の演奏と高齢者の認知症リスク低下との関連が確認された。著者らは、高齢者の余暇の活動に、楽器の演奏を推奨することは意義があると報告している。

楽器を演奏する高齢者におけるプールされた認知症リスクのハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出するため、ランダム効果モデルを用いた。

主な結果は以下のとおり。

・3件のプロスペクティブコホート研究(米国:2件、日本:1件)が適格基準を満たした。
・メタ解析では、楽器の演奏は、高齢者の認知症リスクの低下と有意に関連していることが示唆された(HR:0.64、95%CI:0.41~0.98)。
・研究全体で、有意な異質性(I2=23.3%、p=0.27)または出版バイアス(z=-1.3、p=0.18)は確認されなかった。


元論文のタイトルは、”Playing a musical instrument and the risk of dementia among older adults: a systematic review and meta-analysis of prospective cohort studies(高齢者の楽器演奏と認知症のリスク:前向きコホート研究の系統的レビューとメタ分析)”です(論文をみる)。

私も楽器を演奏しているので、本当だったら嬉しいです。

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