感染がまん延している今のような状況では「感染の不安がある無症状のヒトを対象にした無料PCR検査」は行うべきではありません

「職場で感染者出た」「持病ある」… 無料PCR検査に並ぶ人たち、不安抱え結果待つ 新型コロナ・鹿児島
以下は、記事の抜粋です。


新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、「まん延防止等重点措置」が鹿児島県内全域に適用されてから初めての週末を迎えた29日。鹿児島市の鹿児島中央駅前に設置された県の無料PCR検査場は、一時期のような混雑は見られなかったものの、家族連れや県外から帰ってきた県民が次々訪れた。「身近な人が感染した」「迷惑をかけたくない」。不安な思いを抱え足を運んだ人たちの声に耳を傾けた。

「糖尿病の持病があり、念のために来た」。夫婦で来た鹿児島市の男性(66)は病院からキットがないと検査を断られたという。「ワクチン接種も含め安心を重ねられたら」と語った。

「できれば一両日中には結果を知りたい」と困惑気味なのは鹿児島大学4年の男性(23)。寮の隣室の学生が感染したため来た。「保健所からも大学からも連絡がない」と不安げな表情を浮かべ「バイト先にも連絡しないといけない。1週間は部屋に引きこもるしかない」とつぶやいた。

娘の通う保育園関係者の陽性が判明したという市内の男性(33)は親子3人でやってきた。「はっきりさせたいと思った。感染リスクが近くまで来ていて怖い。結果が出るまで家にいる」。

職場で感染者が確認されたという市内の女性(34)は濃厚接触者ではなかったが受けた。「中学生の子どもや実家で暮らす90歳の祖父母もいる。自分だけの問題ではない。周りに迷惑をかけたくない」と表情を曇らせ語った。

感染の不安がある無症状の県民を対象にした県の無料PCR検査は5日から始まった。検査場は28日時点で県内125カ所が登録されている。2月20日まで。


無症状のヒトを対象にした無料PCR検査は、感染者数が少ない場合は、地域での感染拡大を防ぐために有効な手段かもしれませんが、これだけ感染が広まってしまったら、以下のような理由で検査キットを浪費するだけでなく、感染を広げる原因にもなるので即刻中止すべきです。

PCR検査の感度は非常に高いですが、感染の初期のウイルス量が少ない場合は「陰性」になることがあります。市中に感染がまん延している今のような状況では、身に覚えのあるヒト、つまり感染初期で少量のウイルルスに感染したヒトが無料検査による「陰性」の判定によって安心して動き回り、検査後に増えたウイルスを撒き散らす可能性が高いです。という訳で今は、「感染の不安がある無症状のヒトを対象にした無料PCR検査」は行うべきではありません。

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