以下は、記事の抜粋です。
米国の消費者保護団体「Center for Science in the Public Interest(CSPI)」は3月5日、動物実験で発がん性が認められた化学物質4-メチルイミダゾール(4-MI)を含むカラメル色素がコーラ飲料から検出されたとして、米食品医薬品局(FDA)に対して製造業者の4-MI使用禁止をあらためて要請した。CSPIは昨年2月にも同様の陳情書を提出している。
【各炭酸飲料における4-MI検出状況】※約355ミリリットル中
●コカ・コーラ:142~146マイクログラム
●ダイエットコーク:103~113マイクログラム
●ペプシコーラ:145~153マイクログラム
●ダイエットペプシ:145~153マイクログラム
4-MIは、カラメル色素を製造する過程で、砂糖やアンモニア、亜硫酸塩が高圧・高温下で化学反応を起こして生成されるという化学物質。米政府が行った動物実験で発がん性が報告されており、カリフォルニア州政府は昨年1月7日から、食料品および飲料品における4-MIの使用に「発がん性あり」と認め、1日当たりの摂取基準を29マイクログラムと定めている。今回の実験で検出された量は、その5倍。CSPIでは、4-MIによる米国人の発がん人口を1万5,000人と推計している。
以下のニュースでは、コカ・コーラとペプシが4-MI量を減らすためにカラメル色素の製法を変更すると報じています。
Coke and Pepsi change manufacturing process to avoid cancer warning
今までの製法のままだと4-MIが基準値以下に下がらず、コーラの缶やペットボトルに「発がん物質を含んでいます。飲みすぎに注意しましょう!」的な警告を添付しなければならないので、カラメル色素の製法を変更するようです。
しかし上のBBCニュースによると、コカ・コーラのスポークスウーマンは、コーラに含まれる4-MIには健康リスクがないと言っています。さらに、4-MIはマウスやラットのがんとは関係があるとの研究が1つあるだけで、ヒトに健康リスクを与える証拠はないと言っています。科学的には”no risk”だが争わずに決着をつけたいようです。
FDAも、1日1000缶以上飲まなければ4-MIの量は動物実験での摂取量に相当しないとコメントしています。このFDAのコメントは、カリフォルニア州基準とのギャップが大きいですが、科学的には正しいように思います。
コカ・コーラはヨーロッパでの製法は変える予定がないそうです。おそらく、日本の製法も同じだと思われますので、日本のコーラにはカリフォルニアでの1日当たりの摂取基準の約5倍量の4-MIが入っているはずです。う~~~ん。
4-methylimidazole (4-MI)の構造(BBC newsより)
コメント
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ツイッターから参りました。
メチルイミダゾールという言葉でググっても出てこないは、別の名前があるのかと推測しています。
ベンズイミダゾールだと殺虫剤、イミダゾールペプチドだと鶏肉。
「カラメル色素を製造する過程で、砂糖・・・化学反応・・・」てことで、「メチルイミダゾール 味の素」で検索すると、文献が出てきます。
味の素がサトウキビのカスを化学合成して作られているので、どこかによほど都合の悪いことがあるんじゃないでしょうか。