ファイザー製ワクチン、1回での効果と保存安定性について

ファイザー製ワクチン、1回でも効果 一般冷凍も可能に
以下は、記事の抜粋です。


米製薬ファイザーと独ビオンテックが共同開発する新型コロナウイルスワクチンについて、1回の接種でも高い予防効果が得られたとするイスラエルの研究結果が発表された。

イスラエルのシェバ医療研究センターの研究結果が2月18日、英医学誌ランセットに掲載された。ファイザー製ワクチンを接種した医療従事者を調べたところ、1回の接種から15~28日後に症状を伴う新型コロナの感染に対して85%、無症状も含めた感染に対しては75%の予防効果が得られたという。同ワクチンは21日間の間隔を空けて2回の接種が求められており、2回接種後の予防効果は95%となる。

またファイザーとビオンテックは19日、従来のセ氏マイナス60度~同80度ではなく、マイナス15度から同25度での保管が可能とするデータを米食品医薬品局(FDA)に提出したと発表した。これまでは専用の超低温冷凍庫での保管が求められていたが、薬局などで一般に使われる冷凍庫で保管できるようになる。

FDAに対し、緊急使用に関するファクトシートの変更を申請した。変更が認められれば、約2週間までマイナス15度から同25度で保管が可能となる。現在は、マイナス60度~同80度で最大6カ月、接種直前は2~8度の冷蔵庫で5日間まで保管可能としている。米国では2月中旬から、大手薬局チェーンなどでのワクチン接種が始まっている。


イスラエルでの研究結果の方向のタイトルは、”Early rate reductions of SARS-CoV-2 infection and COVID-19 in BNT162b2 vaccine recipients”です(論文をみる)。

上の記事をみると、ワクチンの性質が変わって長持ちするようになった訳ではなく、通常の冷凍庫での保存期間を調べ直して、その認可を申請しているだけのように思います。

モデルナ社のワクチンは、同じmRNAですが、2.2~7.7度なら1カ月間安定した状態を保て、マイナス20度なら、最大6カ月間保管することができるされています(記事をみる)。少なくとも安定性においてはモデルナの方が優れているようです。

あと、アメリカでは薬剤師もワクチンの注射を打つことができるようです。日本では、医師あるいは医師の監督下の看護師だけしか打つことができません。このあたりも改善する余地があります。

論文によると、1回目接種後15~28日のCOVID-19発症は非接種に比べて85%少なかっただけではなく、接種から1~14日の発症も47%少なかったそうです(論文をみる大学の発表をみる)。

PCR検査でのSARS-CoV-2検出率も非接種群に比べて低下した。1回目接種から1~14日には30%、15~28日には75%低下していまた。研究者らは、1回目接種からすぐにCOVID-19が減った今回の結果を受けて、ワクチンや人手不足の国では2回目接種を遅らせても良いと示唆しています(論文をみる)。

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