「毎日1万歩が健康によい」に根拠なしとの研究結果…歩数より「速さ」で寿命延びる
衝撃的なタイトルですが、記事はそれほどでもないです。以下はその抜粋です。
「毎日1万歩ずつ歩けば健康になれる!」と思っていませんか?
これは単なる都市伝説であって科学的根拠は存在しない、という主旨の記事が米国の医学専門誌に発表されました。それどころか、1万7000人の高齢女性を対象に追跡調査を行ったところ、1日に4400~7500歩くらい歩いている人の寿命がもっとも長いことがわかったそうです。
日々歩いている歩数と健康寿命との関係を調べたデータは、すでにたくさんあるのですが、結論がはっきりしていませんでした。ここ数年、新たな視点でこのテーマに取り組んだ研究の成果が相次いで発表されています。
わかってきたのは、「歩数」よりも「歩く速さ」が大切だという事実でした。米国ハーバード大学など複数の研究機関で行われた研究では、2万人を超える男性を対象にして、9.4年間にも及ぶ追跡調査を行い、死亡率が分析されました。その結果、意識的に時速6.5キロメートル以上の速さで歩いている人は、そうでない人に比べ、9.4年間に死亡した人が37パーセントも少なくなっていました。そのほかの調査でも、結果はほぼ同じです。
最後に、健康長寿のための正しい歩き方をまとめておきましょう。
・1日の総歩数が、日々の生活の中で4400~7500歩になるよう工夫する
・できれば、時速6.5キロメートル(2キロメートルを18分半)くらいの速さで歩く
・目安として1日に合計60分以上は意識して歩くようにする(屋内の仕事も含めて)
・すでに毎日1万歩以上を歩いている人は、あえて歩数を減らす必要はない
・背筋を伸ばし、踵(かかと)から着地するように歩く
早く歩くことが数多く歩くことよりも重要という以外は、それほど真新しい知見はありません。いずれにしても、けっこう難しい目標です。
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