アイスクリームは脳を支配する?パルミチン酸-プロテインキナーゼC-インスリンの関係

アイスクリームは脳を支配する?

以下は、記事の抜粋です。一部を改変しています。


1カップのアイスクリームがあなたの脳を支配して「私を食べなさい」とささやく・・・嘘のようですが、公式的に発表された研究結果です。

アイスクリームやハンバーガーなど特定の食品に含まれるパルミチン酸(PA)という脂肪が食欲の抑制に関して脳に影響を及ぼすことが分かりました。

研究結果によると、PAの脂肪分子が存在していると、体重の制御に関わるホルモン(レプチンとインスリン)の脳での働きが阻害され、食欲が抑制されにくくなるということです。また、この効果は最大で3日間持続するそうです。

ダイエットでは一般的に「食事の量をもっと多くさせてしまう」として、PAなどの飽和脂肪酸の摂取量を制限することが推奨されています。今回の研究は、これを支持するものです。研究結果は、Journal of Clinical Investigationに掲載されています。


興味深いのは、著者のDeborah J. Cleggらが、PAのインスリン抵抗性作用は、プロテインキナーゼC(PKC)とよばれるリン酸化酵素の発現や細胞内局在の変化を介していると主張していることです。

PKCは神戸大学前々学長の西塚泰美先生の研究室で発見されたリン酸化酵素です。哺乳動物では、α, β, γ, δ, ε, η, θなど10種類以上の分子種からなるファミリーを形成しています。この論文では、θという分子種が特異的に視床下部でのインスリン抵抗性に関係していると結論しています。

空腹を紛らわすために、マックのソフトツイストを食べるのは逆効果なのでしょうか?パルミチン酸の含有量が気になります。

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