「老後2千万円」報告書撤回へ 麻生氏「受理しない」
以下は、記事の抜粋です。
麻生金融相は6月11日の閣議後の記者会見で、ろだと明記した金融庁の報告書について、「正式な報告書としては受け取らない」と述べ、受理しない考えを明らかにした。麻生氏は理由を「政府の政策スタンスと異なる」と説明したが、野党から猛反発を受け、参院選を前に争点化するのを避ける狙いだ。
報告書は3日、金融審議会(首相の諮問機関)がまとめ、金融庁が発表した「高齢社会における資産形成・管理」。金融審議会の総会を経て麻生氏に提出される予定だったが、事実上の撤回に追い込まれた。審議会の報告書が受理されないのは異例の事態だ。
報告書は長寿化に備えて蓄えである「資産寿命」を延ばすことを呼びかける内容だったが、年金収入のみの無職の高齢夫婦について「(老後の)毎月の赤字額は約5万円」などと明記し、20~30年生きるには1300万~2千万円の蓄えが必要と呼びかけていた。
この表現について、安倍首相は10日の参院決算委員会で、「国民に誤解や不安を広げた」と述べ、不適切だったことを認めていた。自民党の二階幹事長も11日、「国民に対し誤解を与えるだけでなく不安を招いており、大変憂慮している」と記者団に述べ、金融庁に対して報告書の撤回を求め、厳重に抗議したことを明らかにした。
こんなに公然と忖度を要求されたら、各省庁のお役人や御用学者は、政府に都合の悪い統計や報告書はすべてもみ消すしかないでしょう。
安倍さんや麻生さんが、金融庁の今回の報告を誤解とかスタンスが異なるとか言うのであれば、正確には老後の生活費がいくら必要なのかをちゃんと報告して欲しいものです。
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