利益相反 (conflict of interest) とは?

利益相反 (conflict of interest)について、Wikiを調べてみました。


利益相反行為の項目には、以下のように書かれています。

利益相反行為(りえきそうはんこうい)とは、ある行為により、一方の利益になると同時に、他方への不利益になる行為である。

例として以下の2つが紹介されています。

例1. 例えば、行為者Aがある会社Bの社員(役員、従業員)でありながら、Bの競争相手である会社Cと関係を持ち、何らかの形で、AとCとが利益を得ると共に、Bが不利益を被るようなこととなる行為を言う。

例2. 家の強度試験を行う民間検査会社の株主が、住宅メーカーである場合などがある。この場合、検査会社と住宅メーカーとでは直接は利益が一致していない。しかし、上下関係があるため、チェックが甘くなる場合がある。結果として、試験結果が甘く付けられ、住宅を購入した人が不利益を被る恐れがある。

次に、英語のWikiでconflict of interestを調べてみました。

個人や組織(警察官、弁護士・法律家、保険の支払額査定人、政治家、技術者、会社役員、高官、企業の重役、医学研究者、医師、作家、編集者、その他、すべての信託される個人や組織)が、それぞれの職務上の任務を果すことを難しくする可能性がある利益を有する場合に、conflict of interestが発生する。conflict of interestがあるかないかは、不正行為が行われたどうかとは無関係である。

(上記の原文:A conflict of interest occurs when an individual or organization (such as a policeman, lawyer, insurance adjuster, politician, engineer, executive, director of a corporation, medical research scientist, physician, writer, editor, or any other entrusted individual or organization) has an interest that might compromise their actions. The presence of a conflict of interest is independent from the execution of impropriety.)

また、以下のようにも書かれています(抜粋、私の訳です)。

個人あるいは組織(企業、公的法人など)が、自らに何らかの恩恵(benefit)をもたらすような、職業的あるいは公的能力を行使する地位(立場)にある状況は、conflict of interestsと定義できる。


日本語の説明だけを読むと、企業や経済活動に限定された行為のような印象を受けます。しかし、英語の説明をみると、そうではなく、自己の利益と職務上の行為という、非常に多くの人や組織に関わる行為であることがわかります。

例えば、東京女子医大事件では、現場の医師と組織との間の利益相反があったとされています。大学が、一次的に負うべき管理・教育責任から逃れるために、内部調査委員会の報告に基づき、一人の教員にすべての責任を帰する処分を行うことは、上の定義から、大学による利益相反行為に該当すると考えられます。

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