クロマグロの惨状を見ていない? 初競りの熱気に海外から冷たい視線 日本の姿勢に批判集中

クロマグロの惨状を見ていない? 初競りの熱気に海外から冷たい視線 日本の姿勢に批判集中

連日のマグロ記事です。同じ初競りを扱った記事ですが、海外の記事は論調がまったく違うので、紹介します。以下は、記事の抜粋です。


おめでたいのは日本だけ? 

クロマグロは激減中  今年の初競りで最高値のクロマグロを競り落としたのは、すしチェーン「すしざんまい」を運営する喜代村で、6年連続となった。海外メディアの報道は、お正月ムードや築地の移転問題などと絡めて伝えた日経、朝日などの国内メディアのものとは対照的だ。フィナンシャル・タイムズ紙は、築地の初競りは商人がその浪費ぶりを示し、競りの主導権を握り、人目を引くチャンスを捕えようとする恒例の行事と解説しつつ、高値が強調するのは、今年の日本経済の見通しに関して広がる楽観論と、乱獲されたクロマグロの高まる希少性だとしている。ガーディアン紙も、「日本やその他の国々による数十年にわたる乱獲で、マグロが絶滅の危機に瀕するなかでの」高値と述べており、初競り自体は参加する飲食店の宣伝活動の一環だと冷やかに見ている。

マグロは絶滅する? もっとも効果的なのは禁漁

マグロ保護活動団体によると、マグロの競りが広く公開され、メディアが報じることで、97%以上が取りつくされてしまったという太平洋クロマグロの惨状が見えなくなりがちだと述べる。繁殖の準備が出来ていない3歳未満で捕獲される太平洋クロマグロは全体の95%にもなり、西太平洋で捕獲されるクロマグロの大多数が日本の領海で取られたものだと指摘する。同氏は、日本が国際的なマグロの漁獲量削減の動きを阻止する主要国だと述べている。このまま十分な対策が取られなければ、いずれマグロ漁自体が不可能になるとし、日本や他の漁業国が主導して資源保護に動く必要があると述べている。


昨日の記事の引用元記事に毎年のマグロの初競り価格が以下のように紹介されています。

[マグロ初競り歴代]
2017年 7,420万円 重さ212Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)
2016年 1,400万円 重さ200Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)
2015年 451万円 重さ180.4Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)
2014年 736万円 重さ230Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)
2013年 1億5,540万円 重さ222Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)
2012年 5,649万円 重さ269Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)
2011年 3,249万円 重さ342Kg 落札者:銀座久兵衛と板前寿司の共同
2010年 1,628万円 重さ232Kg 落札者:銀座久兵衛と板前寿司の共同
2009年 906万円 重さ128Kg 落札者:銀座久兵衛と板前寿司の共同
2008年 607万円 重さ276Kg 落札者:板前寿司
2007年 413万円 重さ206Kg 落札者:つきじ喜代村(すしざんまい)

この初競り価格の変動をみる限りでは、初競り価格がクロマグロの希少性を反映しているとは思えません。人目をひくチャンス~広告費~漁師のモチベーションという理由が正しいと思います。

それにしても、クロマグロの多くは日本で消費されており、世界での日本食人気も含めるとクロマグロの絶滅~減少の責任の大半は日本にあることは間違いなさそうです。

ウナギとマグロの絶滅は日本人のせいだと言われないようにして欲しいと思います。

コメント

  1. あ* より:

    SECRET: 0
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    「ウナギとマグロの絶滅は日本人のせいだと言われないようにして欲しい」
    という点に同感です。
    鮭の放流は上手く行っていますから、
    マグロは、マグロ海洋牧場ですね。南半球のほうが海が綺麗なので、南半球の国と協力してマグロ海洋牧場を展開すると吉ではないかと思います。
    うなぎ資源の保護は、まだ、どうすればいいのか?…分かりません。フカヒレと同じように、獲らないようにするしかないのかも知れません。
    どうも、お邪魔しました。

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