抗菌薬(抗生物質)が効かない薬剤耐性菌に対する「行動計画案」を政府が作ったという話です。使用量を2020年までに3分の2に減らす数値目標を盛り込むと同時に、耐性菌にも効果がある新薬の開発も政府として後押しするということです。
4月に関係閣僚会議を開いて行動計画を決定するというのですが、計画どおりには行かないと思います。耐性菌にも効果がある新薬の開発は、これまでも世界中で行われて来て、実際に優れた薬物が次々登場したにもかかわらず、耐性菌の出現とのイタチゴッコが続いている現実があります。
ほとんどの医師は、抗生物質の使い過ぎが耐性菌を作っていることはわかっています。風邪の原因はウイルスで抗生物質が効かないことも皆知っています。しかし、もしも抗菌薬を使わずに、細菌性肺炎を見逃した場合に訴えられたら裁判に負ける事実、医師会も政府も守ってくれない状況が無用な抗生物質を処方させるのです。
さらに、耐性菌出現の問題は地球(グローバル)レベルの問題です。世界のどこで出現した耐性菌も日本に入ってきます、日本の大臣がいくら集まって会議を開いても、耐性菌出現の問題は解決しないと思います。
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