AIは音楽業界に浸透しており、ヒットチャートの常連となっている。

AI音楽がビルボードを席巻、毎週1曲以上がランクイン
以下は、記事の抜粋です。


すでにAIは音楽業界にまで浸透しており、ヒットチャートの常連となっている。

アメリカの音楽チャート『ビルボード』では、AIが作詞作曲や歌唱に関わった楽曲が次々と登場し、過去数週間にわたって、毎週のようにAI音楽がランクインしており、この傾向は今後さらに広まる可能性が高いという。

AI音楽とは、人工知能が音楽制作の一部または全体に関与して生み出された作品やキャラクターを指す。主な仕組みとしては3つの形式がある。

・作詞・作曲の生成:プロンプト(指示文)に応じてAIがメロディや歌詞を自動で作る
・歌声(ボーカル)の合成:AIが人間のような声を合成し、歌唱部分を担当する
・アーティスト自体の仮想化:架空のキャラクターやアバターとして活動する“AIアーティスト”を作り出す

『ビルボード』では、人間のシンガーソングライターやプロデューサーが部分的に関与しているものも「AIアーティスト」または「AI支援型プロジェクト」として区別して紹介している。

中でも注目を集めているのが、テリーシャ・ニッキ・ジョーンズ氏がAI音楽生成アプリSunoを使って生み出したアバター「ザニア・モネ(Xania Monet)」だ。

ザニア・モネは、シングル「Let Go, Let God」で複数のチャートに同時ランクインし、ビルボードのラジオチャートにもデビューを果たした。さらに今月初めには、複数のレーベルが契約をめぐって争奪戦を繰り広げ、契約金は最大300万ドル(約4億5,000万円)に達したと報じられている。

また、グエン・ドゥック・ナム氏のAIアーティスト「Juno Skye」や、テランス・ルドゥー氏による「Unbound」の「You Got This」もチャートに登場しており、こうしたAIアーティストの登場は、音楽業界におけるAIの急速な拡大を象徴している。

AIの台頭は、音楽業界に新たな可能性をもたらす一方で、深刻な懸念も招いている。AI音楽生成アプリSunoやUdioは、既存のアーティストの著作権保護作品を学習データとして利用しているのではないかと批判されており、著作権侵害の疑いがたびたび指摘されている。

また2024年には、多くのアーティストが連名で公開書簡に署名し、AIによる創作が人間のアーティストの権利を侵害し、その価値を損なっていると警告した。

Spotifyをはじめとするプラットフォームでは、AIが生成した大量の楽曲が投稿されており、スパムやなりすまし、虚偽表示といった問題が急増している。この状況を受け、Spotifyは、アーティスト保護のための監視体制を強化した。しかし同社はAI音楽そのものを禁止する方針はとっていない。

AI音楽をめぐる議論が続く中、リスナーの受け止め方は意外なほど前向きだ。前出のザニア・モネの「Let Go, Let God」はYouTubeで130万回以上再生されており、コメント欄には「このメッセージをありがとう」「心が癒やされた」といった感想が多く寄せられている。

この曲は「心配を手放し、神に委ねる」というテーマを持つが、リスナーの多くはそれがAIによって作られたことを気にしていないようだ。


多くの歌謡曲やポップスのヒット曲は比較的単純なメロデイでできています。メロディが有限個の音の組み合わせでできることを考えると、ヒトの耳に心地よいメロディも有限個だと思います。これまでのメロディを解析して、そのデータを基にこれまでになかったと心地よいメロディを作ることは、ヒトよりもむしろAIの方が得意かもしれません。

良いメロディは、ここ数年でAIによって開発しつくされる可能性があります。ラップに行くしかないのでしょうか?

下の図はJuno Skyeです。

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