“1日で治るインフルエンザ薬”実用化へ
以下は、記事の全文です。
冬に向けてはやり始めるインフルエンザ。そのインフルエンザを1日で治療できる世界初の新薬が3年後にも実用化する見通し。この新薬は従来の薬とは違った効果があるとされている。
これまでのインフルエンザ治療薬といえば「タミフル」などがある。こうした従来の薬の作用は、体内にウイルスが入った際、増殖したウイルスを細胞内から出さないようにブロックし、症状を緩和させるだけのもので、インフルエンザウイルスそのものの増殖を防ぐ効果はなかった。しかし、新たに開発された薬は、ウイルスが増殖するのを阻害して、死滅させる効果があるという。このため1日で治ることが期待されている。
また、この塩野義製薬が開発した新薬は厚生労働省が導入した「先駆け審査指定制度」(=画期的な新薬の開発を促進して優先的に審査するための制度)の対象と指定されていて、厚生労働省から製造販売の承認が得られれば2018年にも実用化する見通し。
「1日で治る」というのは普通、薬を飲んで1日以内に健康になることを意味しますが、そうだとしたらこの記事は誤りです。開発名「S-033188}という抗インフルエンザ薬の資料をみると、「1日の治療で治る」ということのようです。これだと、塩野義がBioCrystから導入したペラミビル (Peramivir、ラピアクタ®)と変わりがありません。
塩野義の資料をみると、起源・開発ともに自社となっているので、完全自社開発のようです。また、別の同社資料によると、「ノイラミニダーゼ阻害薬との交差耐性がない」と書かれているので、メカニズムも異なるようです。おもしろいかもしれません。
しかし、まだ「第1相試験」で安全性が確認されただけで、少数の患者に対する試験(「第2相試験」)は始まったばかりです。アメリカの場合、第2相まで行った薬の約3分の2は没になります。外資に身売りでも考えているのでしょうか?
コメント
SECRET: 0
PASS:
「外資に身売りでも考えているのでしょうか?」
と疑うのが「常識」というものだという点に同感です。
ゆえに、普通の人は、
「へ?」
と思うでしょう。orz