慢性咳嗽のカギ「咳過敏症」、改訂ガイドラインで注目
以下は、記事の抜粋です。
改訂ガイドラインでは、英国胸部学会の最新のガイドライン「成人慢性咳嗽に関するClinical Statement」で示されたtreatable traitsが採用されており、「GERD」「喘息などの呼吸器系基礎疾患」「睡眠時無呼吸症候群」「肥満」「ACE阻害薬の服用」など、12項目が示されている。そのなかの1つに「咳過敏症」がある。
選択的P2X3受容体拮抗薬「ゲーファピキサント」の登場
咳過敏症に対する初の分子標的薬が、選択的P2X3受容体拮抗薬ゲーファピキサント(商品名:リフヌア)である。咳のメカニズムの1つとして、P2X3受容体の関与がある。炎症や刺激により気道上皮細胞などから放出されたATPが、感覚神経に存在するP2X3受容体を刺激することで咳過敏性が亢進する。ゲーファピキサントはこれを抑制することで、咳嗽を改善させる。ゲーファピキサントは難治性の慢性咳嗽を改善するほか、日常生活や睡眠の質の改善も報告されている。
ゲーファピキサントは発売から3年以上が経過し、使用経験も積み重ねられている。改訂ガイドラインでも、フローチャートに難治性咳嗽の選択肢として掲載された。
ゲーファピキサントには代表的な有害事象として、味覚に関連する有害事象があり、マネジメントが重要となる。亜鉛が欠乏すると味覚障害が強くなりやすいため、亜鉛欠乏に注意することが必要である。また、後ろ向き研究ではあるが、麦門冬湯を併用していると味覚障害が軽かったというデータもある。
不勉強のため、ぜんぜん知りませんでした。あくまで対症療法ですが、慢性咳嗽の原因となる疾患の診断と適切な治療を十分に行っても改善しない「難治性の慢性咳嗽」の場合に考慮します。



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