再生医療を受けた患者、アナフィラキシーショックで死亡か…医療機関は一時停止の緊急命令受ける
以下は、記事の抜粋です。
厚生労働省は8月29日、一般社団法人TH(現・一般社団法人日本医療会)が運営する医療機関「ティーエスクリニック」(現・東京サイエンスクリニック、東京都中央区)で再生医療を受けた患者1人が死亡する事例が確認されたと発表した。厚労省は原因究明のため、再生医療安全性確保法に基づき、クリニックに医療提供の一時停止を命じる緊急命令を同日付で出した。
発表によると、クリニックは20日、50歳代の外国人女性に本人の脂肪組織を取り出して増やした細胞を静脈に注射し、痛みを改善するとうたう治療を実施。女性は投与中に急変して心停止し、死亡が確認された。
クリニックは27日、厚労省に報告し、女性の死因はアナフィラキシーショックだと説明。厚労省は原因究明が不十分で、さらなる発生を防ぐ必要があると判断した。死亡事例に対して緊急命令を出したのは初めて。
厚労省は細胞を製造した医薬品製剤製造「コージンバイオ」の埼玉細胞加工センターにも製造の一時停止を命じた。今後、立ち入り調査を含め、原因究明を進める。
同法人は死亡事例の発生後、法人名と医療機関名を変更している。
以下は、上の記事に対する医療関係者サイトm3でのコメントです。
●この手の自由診療でトラブルが起きてもクリニックだから何も対応出来ませんって急性期病院へ後始末を丸投げ。患者から高額な費用だけ取って保険診療で後始末させるような真似は許してはならない。
●間葉系細胞への分化は可能ですが、ある種の細胞に分化させたものを靜注しても、都合よく目的の場所にただりついて生着するとは到底思えない。こんなものは医療でもなんでもなくただの人体実験であり、相当に悪辣である。
●これを再生医療と言うのだろうか。再生医療安全性確保法を適用するために再生医療と言っているのか。緊急命令を受けた医療機関はすでに名前を変えているので、もぬけの殻に命令しているのではなかろうか。厚労省は保険医療以外でも、無益あるいは有害な医療・薬剤に対して、もっと指導すべきではなかろうか。

●クリニック側の問題か培養を担当した法人側の問題か明確にしてほしいですね。アナフィラキシーでも救命できる事も多く 救命体制が充分だったのか、肺塞栓症など他の問題はなかったのか?も。事件後 クリニックや医療法人名を変更するのは 患者の生命ノ安全より 利益優先の自己保身を優先した感じがします。
私の周辺でも膝の変形性関節症の再生治療と称するものを受けた知人の知人が騙された例があります。「手術をしないでも治る」とかの甘い言葉で、痛みに苦しんでいるヒトからエビデンスも効果もない「治療」で金を騙し取るのは、医療に名を借りた詐欺だと思います。



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