U.S. FDA approves MannKind’s inhaled insulin, Afrezza
以下は、記事の抜粋です。
米国FDAは6月27日、MannKind社の吸入インスリン薬”Afrezza”を承認した。MannKind社と80歳台の社長Alfred Mann氏の長い間の苦闘に終止符が打たれた。
Afrezzaは小型の吸入器を用い、注射よりも速く作用する。FDAは、Afrezzaが糖尿病患者の血糖コントロールにおいて新しい選択肢を提供するとしている。
ただし、Afrezzaには、多くの警告が付くことになる。喘息やCOPDの患者には使用してはならない。また、喫煙も危険因子になる。また、小児における効果と安全性や肺がんリスクなどの検討も課題として残されている。
承認までの道は平坦ではなかった。2006年に承認されたファイザー社製の最初の吸入インスリン製剤は、当初2億ドルの売り上げが期待されたが、吸入器が大きすぎたり頻繁に肺機能検査を行う必要があるために患者から嫌われ、最終的には市場から撤退した。
この過去のファイザー社の失敗と、吸入したインスリンが肺がんリスクを増加させるのではないかという懸念が、投資家をAfrezzaの将来に懐疑的にさせてきた。さらに、FDAは2011年、Afrezzaの申請を承認せず、臨床試験の追加を要求した。しかし、現在88歳のMann氏は自身の財産を1億ドル近くつぎ込み、遂に承認にたどり着いた。
ボツになったファイザーのExuberaからどの程度取扱いの簡便さが改善されたのかが気になるところです。事前検査の煩雑さや喫煙者での肺がんリスクなどの問題は残っていますが、1型糖尿病や2型の末期などのインスリン投与が絶対必要な患者の場合は、「自己注射からの解放」を期待させる魅力的な製剤だと思います。
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