勃起不全(ED)治療に有効かもしれないクモ毒由来のBZ371A

咬まれると男性局部を暴走させてしまうクモの猛毒からED治療薬が開発される
以下は、記事の抜粋です。


ブラジルやアルゼンチンなど中南米に生息する「クロドクシボグモ(Phoneutria nigriventer)」は大型の猛毒クモで、1匹だけで80人ものヒトを死に至らしめることができる毒を持っている。さらに男性にだけ奇妙な症状が出る。局部に痛みを伴う長時間の勃起状態を引き起こすのだ。だが少量の毒なら男性の勃起不全(ED)治療に有効かもしれないと、長年研究が続けられていた。

ブラジルの研究チームが、クモの毒の有効成分を人工合成することに成功、臨床試験で人体に危険がないことを確認したそうだ。

バナナの葉についていることから「バナナグモ」という可愛らしい愛称もあるが、その毒はたった0.1mgで人体に致命的となる。このクモにかまれると、頻脈や不整脈、けいれんや肺水腫といったさまざまな症状で苦しむことになる。致死量なら筋肉が動かなくなり、呼吸不全や激しい痛みを味わった末に死にいたる。

じつはもう一つ奇妙な特徴がある。男性の場合、イチモツが暴走してしまうのだ。こうした症状を「持続勃起症」というが、ひどい時には海綿体が傷ついて、永遠に勃たなくなることもある危険な症状だ。

ブラジル、ミナス・ジェライス連邦大学の研究チームは、この毒の勃起を引き起こす成分を人工的に合成することに成功した。マウスとラットの動物実験では、その勃起成分「BZ371A」をジェル状にしてオスの股に塗ると、見事にイチモツを勃たせることが確認されたという。

そして今年初めには、BZ371Aの開発を引き継いだ製薬会社「Biozeus」によって、第I相臨床試験をクリアしたと発表された。 つまり少数の人間に試して、安全性が確かめられたということだ。

BZ371Aでイチモツが大きくなるのは、体の中に一酸化窒素が放出されるからだ。一酸化窒素は平滑筋をゆるませて血管を広げる作用がある。そのおかげでイチモツに血液が流れ込み、元気になるのである。BZ371Aの優れた点は、高齢のラットや、高血圧や糖尿病などがあるラットでも有効だったところだ。

バイアグラやシアリスといったED治療薬は、3割ほど効かない人もいる。また心臓・血管や肝臓に問題のある人なども、服用することができない。BZ371Aはそれらとは作用メカニズムが違うために、バイアグラを飲めなかった人にも使える可能性があるという。Biozeusは今後、第II相臨床試験を実施し、その結果を来年4月にも報告する予定であるそうだ。


以下は、Biozeus社によるプレスリリースの抜粋です。


勃起不全に対するBZ371Aの第I相試験
局所塗布後に局所血流を増加させることができる新しい薬剤クラスであるBZ371Aを開発しているBIOZEUS社は、第I相試験の結果を発表した。BZ371A は勃起不全の治療のために開発されており、男性と女性の生殖器領域に局所的に適用され、局所の安全性、忍容性、全身曝露の欠如が確認されました。現在、経口 PDE5I (バイアグラⓇ、シアリス Ⓡ など) は、勃起不全患者の 70% に効果があるクラスの薬剤です。それにもかかわらず、それらの患者の30%は、全身曝露による低血圧、倦怠感、頭痛などの副作用のため、PDE5Iの投与を中止するか禁忌とされています。

BZ371A は、全身に曝露することなく陰茎の血流を増加させます。この安全性プロファイルはすでにこれまでの動物実験でも今回の臨床試験でも確認されたことから、現在治療されずに放置されている患者にも BZ371A が使える可能性が高いです。BZ371A は刺激を必要とせずに局所の血流を増加させることができます。このユニークな特徴は動物モデルで十分に証明されているので、BZ371A は、前立腺がんによる根治的前立腺切除術を受けた患者の性的リハビリテーションを可能にする支持療法として適用できることが期待されます。これらの患者の将来の性的リハビリテーションが成功するかどうかは、陰茎の勃起にかかっています。手術による神経損傷により、現在市販されている薬は、このような患者にはほとんど効果がありません。したがって、BZ371A 物件は、このような患者の治療に最も適しています。

さらに、BZ371A は PDE5I (バイアグラ Ⓡ 、シアリス Ⓡ など) と相乗効果をもたらします。この効果は、例えば重度の糖尿病患者など、現在市販されている薬剤では十分な効果が得られなくなった患者にとっても新たな機会を開くことになります。この第I相臨床試験では、性行為での女性の安全も確認されました。

BZ371A は、合成が容易なペプチドであり、一酸化窒素合成酵素 (NOS) エンハンサーと呼ばれる新しくユニークな治療クラスの一部です。BZ371A の局所塗布は、いかなる刺激にも関係なく局所の血管拡張をもたらし、局所の血流を増加させ、陰茎の勃起を促進し、勃起不全の治療に作用します。また、BZ371A は、その相乗効果により、現在利用可能な PDE5I (バイアグラ R、シアリーズ R など) 治療と組み合わせて使用​​できます。


これらの記載をみると、効果は非常に期待できそうです。日本ではどんな形で認可されたりされなかったりするのか気になります。

ペプチドの配列を調べましたが、残念ながらグーグルでは見つかりませんでした。どういうメカニズムで一酸化窒素合成酵素を増強するのか知りたいと思いました。

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