早期段階のアルツハイマー病患者の9割以上は、レカネマブやアデュヘルムの治療対象外の可能性が高い。

アルツハイマー病患者の大半は新規承認薬の対象外?
以下は、記事の抜粋です。


米国では最近、早期段階のアルツハイマー病の患者にとって新たな希望となりそうな2種類の治療薬が承認された。しかし、これらの新規承認薬の恩恵を受けられる可能性のある人の多くは治療の対象外とみなされる可能性の高いことが、メイヨー・クリニックのグループによる研究で示された。

メイヨー・クリニック神経学分野のVijay Ramanan氏らは、メイヨー・クリニック加齢研究への参加者237人(平均年齢80.9歳、男性54.9%)のデータを用いて、レカネマブとアデュカヌマブの臨床試験で用いられた適格基準をどれだけの人が満たすかを検討した。試験参加者には、軽度認知障害(MCI)または軽度認知症があり、アルツハイマー病に特徴的なアミロイドβプラークの蓄積量の増加が認められていた。

まず、レカネマブのBMIと思考力および記憶力のスコアに基づいた組み入れ基準を参加者に適用したところ、47.3%(112/237人)が条件を満たすことが示された。ここに脳卒中や心疾患、がんの既往歴、脳画像検査で確認された小さな脳出血や脳損傷の兆候などの除外基準を適用すると、治療対象患者は8%(19/237人)にまで絞られた。思考力や記憶力の検査を考慮せず、全てのMCI患者を対象にした場合でも、適格基準を満たしたのは17.4%にとどまっていた。

一方、アデュヘルムに関しては、臨床試験の組み入れ基準を満たしていた参加者の割合は43.9%(104/237人)だったが、特定の健康上の問題を有する場合などの除外基準を考慮すると、適格基準を満たした参加者の割合は5.1%(12/237人)にまで減少した。

米国では、65歳以上のアルツハイマー病患者の数は約670万人に上ると推定されている。高齢者に慢性疾患があったり脳画像検査で異常が見つかったりすることは珍しくないが、そのために高齢のアルツハイマー病患者の大半がこれらの治療薬の使用の対象外とされてしまう可能性があると研究グループは指摘している。

米バトラー病院のStephen Salloway氏は、「患者に“ノー”と言うのは簡単ではないが、メリットがあまりなさそうな一方で一定の有意なリスクを伴う治療は、提供しないようにすることが極めて重要だ」と話す。さらに氏は、「患者や家族は、記憶力の低下が心配なら、まず、かかりつけ医に相談して調べてもらうべきだ。もし早期のアルツハイマー病であり、除外基準に該当しなければ、これらの治療薬の対象者となり得る。医師の方でも、治療に適した患者の選択とモニタリングを慎重に行う必要がある」と話している。


アメリカではこんな感じで治療対象は絞られると思いますが、日本では妊婦にゾコーバを使ったように、効果が認められない可能性や脳出血などのリスクの高い対象外の患者にどんどん使われそうな気がします。

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