イベルメクチンが新型コロナウイルス感染症に効果がないことを製薬メーカーが認めて公表しました

興和/新型コロナウイルス感染症患者を対象とした「K-237」(イベルメクチン)の第Ⅲ相臨床試験結果に関するお知らせ
ついに、イベルメクチンが新型コロナウイルス感染症に効果がないことを製薬メーカーが認めて公表しました。以下は、発表の全文です。


興和株式会社(以下、「興和」)は、軽症の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症を対象疾患として、「K-237(開発コード)」(一般名:イベルメクチン、以下、「本剤」)の第Ⅲ相臨床試験を進めておりましたが、今回の臨床試験につきましては、主要評価項目において、統計的有意差が認められなかったことをお知らせいたします。

本試験は、軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者1,030例を対象として実施した国際共同、多施設共同、プラセボ対照、無作為化、二重盲検、並行群間比較試験です。本剤は、主要評価項目である治験薬の投与開始から168時間までの臨床症状が改善傾向に至るまでの時間をプラセボと比較した結果、安全性は確認されました。また、死亡例はなく、重症化例もほとんど認められませんでした。しかしながら、オミクロン株が主流と考えられる今回の対象患者においては、本剤およびプラセボともに投与開始4日前後で症状の軽症化が認められましたが、本剤の有効性を見出すことができませんでした。興和は引き続き、細部に渡り様々な角度から本試験結果のデータ解析を進め、本剤の可能性についてさらに確認してまいります。なお、本試験結果の詳細につきましては、学会または論文にて公表する予定でございます。

本試験にご協力いただきました患者さん、医療従事者をはじめ、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。 以 上


興和は今年の1月31日、「『イベルメクチン』につきまして、北里大学との共同研究(非臨床試験)から、既存の変異株(アルファ・ベータ・ガンマ・デルタ株)と同様に、オミクロン株に対しても同等の抗ウイルス効果があることを確認いたしました。」という発表をしていました(発表をみる)。

この1月31日の発表については、以下のように本ブログで紹介して批判しました。
興和、「イベルメクチン」のオミクロン株への抗ウイルス効果を確認???

今回は、正直に効かないことを認めてくれて良かったです。世の中には「イベルメクチンが良く効く!!」と言いまわってた一般人や医者がいましたが、その人たちにもちゃんと訂正を発表してほしいです。

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