喫煙女性の健康リスク激増、「軽い」タバコが一因か
以下は、記事の抜粋です。
喫煙する女性が肺がんなどのタバコに関連する疾患にかかる危険は、今や過去数十年間で最も高まっているとの研究結果が、1月23日のThe New England Journal of Medicine誌に発表された。
55歳以上の女性220万人以上を対象とした本研究によると、喫煙女性の間で肺がんや慢性閉塞性肺疾患など、疾病死が顕著に増加していた。非喫煙女性と比べ、肺がんリスクは1960年代の喫煙女性では2.7倍だったが、現代では25.7倍だった。
研究を率いたMichael Thun氏は、女性をターゲットに「ライト」や「マイルド」と銘打ったタバコが増えたことが、健康上の悪影響が増大したことの部分的な説明になると指摘する。軽めのタバコから出る希釈された煙の方が、ニコチンに慣れた体がいつものニコチン量を吸収しようとして、より肺の奥まで深く煙を吸い込むからだという。
この論文は昨日紹介した論文とside by sideでNEJMに掲載されています。結局、喫煙によるダメージには男女差がないということだと思います。
上記のThun氏は、「米国よりも、もっと最近になって喫煙が定着していった多くの発展途上国にとって、深い含意を持っている」と懸念しているそうです。しかし、日本でも喫煙に関する情報は、タバコ産業による妨害のために正しく一般の人々に伝わっていません。
「マイルド」や「ライト」だけでなく、「ひとのときを想う」「一息つく」とかいうCMにもダマされないようにしましょう。タバコで一息つくことは自分の身体だけでなく他人の身体も蝕む行為です。JTはひとのときは想いながら身体のことは想わないのでしょう。
先日、私の友人が59歳で亡くなりました。スモーカーでした。これらの論文によると、吸っていなければ69歳まで生きられたはずです。「ひとのときを奪う」タバコです。
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