監督さん、女子マネージャーが走った後に倒れたら、裸にしてAEDを装着できますか?

女子マネジャー死亡、「呼吸」誤解? AED使ってればという朝日新聞の記事は、「AEDを使ってほしかった。助かったかもしれないと思うと、つらくて悔しい」という生徒の父親の言葉から始まり、「野球部の監督は『呼吸はある』と判断し、AEDを使わずに救急車の到着を待った。」と続き、「その呼吸は、『死戦期呼吸』というものだった可能性がある。」…「校内のAEDは、生徒が倒れた玄関に近い事務室の前など計3カ所あった。」…などとAEDを使っていれば女子マネージャーが助かっていたかのように書かれています。

この記事を、登録しないで読めるところまで読んだ人や全部読んだ人の多くは、「AEDを装着すべき状況なのに装着しなかったからこんなことになった」と誤解したと思います。そういう場合は是非、岸和田徳洲会病院の薬師寺氏が書いた女子マネ死亡…AEDを巡る論争に言いたいことという記事を読んで誤解を解いてください。

確かに、今の日本の現状は、16歳の女性マネージャーがランニングの後で倒れた時に、野球部の監督が蘇生の適応をしっかり判断して、彼女を裸にしてAEDを装着するのが当然、というレベルにはまったく達していないと思います。

ということで、蘇生のためには、「まずは胸骨圧迫。これを徹底するだけで良い」という考えに賛成です。薬師寺氏が書いているように、心停止じゃない人に胸骨圧迫したら、よほど意識が悪い(昏睡状態)ということでもない限りなんらかの反応をしますので。反応がないならAEDを装着することに躊躇はなくなります。これなら、セクハラで非難されることを恐れずに女性マネージャーを裸にしてAEDを装着できます。これがタイトルの質問に対する答えです。監督さん、よろしくお願いいたします。

 

以下は、心臓病センター榊原病院の「簡単 抜群 胸骨圧迫だけの心肺蘇生法」です。

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