メリル・ストリープ批判演説の全訳、トランプが「障がいをもつ記者のモノマネ」した背景
以下は、メリル・ストリープの演説の最も重要だと思われる部分の抜粋です。アメリカの優れた部分とその苦しみが良くわかる記事だと思います。是非、全文をお読みください。
権力者が公の場で本能の赴くまま人を侮辱する見本を示したら、国民はどう思うでしょう。みなやっていいと思うのではないでしょうか。侮辱は侮辱の仕返しを呼び、暴力は暴力を呼びます。権力者がその立場を利用して弱い者いじめをする社会には勝ちも負けもありません。全員ルーザーです。
メリル・ストリープの演説は立派で感心しましたが、トランプがモノマネした背景というのを読んでもう一度驚きました。その部分を以下に抜粋します。
1)「9.11でワールド・トレード・センターが倒壊するのを対岸のニュージャージー州ジャーシーシティで狂喜乱舞して見ているイスラム教徒が数千人いた」とトランプが盛んに発言。
2)「警察はそんな事実はないと言っているが、本当にいたのか?」とABC放送アンカーに問われ、「この目で確かに見た。ニュージャージーはアラブ人口多いからな。倒壊するのを見て踊りながら喜んでいたぞ」とトランプが反論。
3)Washington Postが事件当日の動画を検証してみたが、どこにも踊りながら喜ぶ数千人のアラブ人の姿は写っていなかった。
4)トランプがWashington Postの2001年9月18日の記事が出元だと言い出すも、記事には「13人が事情聴取を受けた」と書かれているだけ。
5)共同取材したSerge F. Kovaleski記者(関節拘縮あり。現在はNY Times記者)が「数千人なんて事実は耳にしたことも書いた覚えもない」と反論。
6)窮地に追い込まれたトランプ、2015年11月の集会で支持者を前に、記者の障がいを真似ながら「そんなこと書いた覚えはないだってよ~」と発言。
記事を読んで、アメリカに住む友人からの年末の挨拶状にあった以下の文章を思い出しました。大変な世の中になってきたような気がします。
今年はもうすぐ暮れようとしていますが、トランプ新政権下での来年以降のアメリカに大きな不安を抱えた年末です。トランプを選択したアメリカ社会に失望しながらも、私の周りにいる良識あるアメリカ人たちを信じて、来年以降もまだしばらくアメリカ社会の中で過ごすつもりでいます。
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