ヘビだって仲間と過ごすし子育てもする 「非社会的」は大きな誤解…「爬虫類は社会的でないという考え方は、単なる推測でしかない」と専門家
ぜんぜん知りませんでした。以下は、記事の抜粋です。
緊張すると仲間と寄り添い合う。小さな子どもの世話をし、親戚と一緒に過ごしたり、毎年たくさんの仲間が集まったりする動物がいる。こう聞いて、ヘビを思い浮かべた人はあまりいないだろう。学者たちも、ヘビにこのような習性があるとは考えてはいなかった。
しかし、カナダ、ウィルフリッド・ローリエ大学のノーム・ミラー氏などによる研究室や屋外での実験により、ガラガラヘビやニシキヘビなど、多くのヘビが驚くほど豊かな社会生活を送っていることがわかってきた。世界中でさまざまな脅威に直面しているヘビは、長いこと誤解され、過小評価されてきたようだ。
ミラー氏によると、爬虫類の社会的行動に興味を持つ研究者は、ガーターヘビに注目していた。米国中西部からカナダのマニトバ州にかけて生息しているこのヘビは、卵ではなく子を産み、冬は集団で冬眠する。
ミラー氏と学生のスキナー氏は、とにかくヘビの行動を観察することにした。囲いを作り、たくさんの隠れ場所を設けて、そこに40匹の若いガーターヘビの亜種(Thamnophis sirtalis sirtalis)を入れた。個体を識別し、行動を追跡して記録できるようになっており、どのヘビとどのヘビが親しいのかというデータを集めた。
発表された実験結果によると、若いヘビは群れるのを好むだけでなく、すでに多くのヘビがいる隠れ場所にとどまることが多く、外に出る時間まで調整していた。特定の個体同士の結びつきが強いようであることもわかった。「いわゆる『友だち』ですね」とミラー氏は言う。
群れを好むのはガーターヘビだけではない。カリフォルニア・ポリテクニック州立大学でガラガラヘビについて研究しているエミリー・テイラー氏によると、北米に生息するガラガラヘビの多くも、卵ではなく子を産み、集団で冬眠する。
飼育環境でのシンリンガラガラヘビについて調査した2004年の研究では、メスのヘビが姉妹を認識し、姉妹とともに過ごすことを好むことがわかった。また、クロオガラガラヘビに関する2011年の研究では、数日前に新しい子を産んだ単独の母ヘビが、捕食者を追い払うなど、積極的に子ヘビを世話していることがわかっている。
テイラー氏らは、寄付金を募り、コロラド州にあるセイブガラガラヘビの大規模な繁殖地のライブ映像を確認できるようにした。
冬に向けて、数十匹のメスがそこに集まってきて子を産み、集団で過ごす。このヘビは毎年数カ月間にわたり集団生活を送るので、誰も知らなかった野生での社会的行動を確認できる。
思いがけないその行動のひとつが、子育てだった。「夏には数百匹の子がいて、よく1匹のおとなといっしょに丸くなっています。しかし、そのおとなは母親とは限りません」とテイラー氏は話す。子が産まれる時期はまちまちなので、常にまわりにおとながいて、鳥などの捕食者から子を守っている。若いヘビは、冬眠期間中も繁殖地周辺に留まり、そのまま翌春まで過ごすことが多い。
これは、その場しのぎの協力関係ではない。ヘビは一年のほとんどの時間を単独で過ごすと思われるが、この巣穴こそがガラガラヘビの社会活動の中心だ。
2023年、ある研究者チームが、仲間がそばにいれば、ガラガラヘビのストレスが軽減されることを実証した。テイラー氏らは、コロラド州の巣穴を録画した映像から、どのヘビとどのヘビが一緒にいることが多いかを分析した。
「とても明確な特徴が得られました。特定のメス同士が一緒にいることが多いのは明らかです」とテイラー氏は話す。つまり、妊娠中のメスは、ほかのメスと一緒にいることを好むというわけだ(オスは巣穴に来てライバルと争ったり、交尾したり、冬眠したりするが、メスのように特定の相手を好む兆候は見られなかった)。
とはいえ、ガラガラヘビもガーターヘビも、ヘビの中では異例の存在だ。温暖な環境に生息し、集団で冬眠し、卵ではなく子を産む。
2020年、生態が大きく異なり、社会的行動が報告されていないヘビを詳しく観察するとどうだろうと考えたスキナー氏は、ミラー氏とともに、ボールニシキヘビ(Python regius)を観察することにした。アフリカ原産でペットとしても人気があり、単独で行動すると考えられていた小型のニシキヘビだ。
ガーターヘビと同じ仕組みで、十分な隠れ場所を用意したあと、5つの異なるグループから集めた若いニシキヘビを囲いに入れ、カメラで撮影して10日間観察した。するとなんと、6匹のニシキヘビすべてがすぐに同じ隠れ場所に集まり、60%以上の時間を一緒に過ごした。
なにか特別なものがある場所でないことを確認するため、その場所を取り除くと、ヘビたちは一斉に別の場所に移った。スキナー氏は、何度も場所を入れ替えたり、すべてのヘビを広い場所に放しなおしたり、隠れ場所を取り除いたりしてみたが、そのたびにヘビたちは一カ所に集まった。
驚くべきことに、ボールニシキヘビの方がガーターヘビよりも社会的で、排他性が低かったという。ミラー氏は、「すぐに同じ隠れ場所に集まって絡まり合うので、親しい友だちがいるのかどうかさえ定かではありません」と述べる。
また、集団を形成した直後のニシキヘビの脳の状況を調べてみたところ、脳の特定の部位が活性化していたという。それはまさに、鳥や哺乳類(人間も含む)の脳で「社会的意思決定ネットワーク」と呼ばれる部位だった。つまりヘビも、ほかの脊椎動物と同じような方法で集団を認知している。
上の記事で「脳の特定の部位が活性化していた」という記載があります。おそらく、 扁桃体(へんとうたい / Amygdala)とよばれる部位かなと考えました。
いずれにしても、ヘビに対する先入観が180度変わりました。


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