目覚めの一服は肺がんリスクが高い
以下は、記事の抜粋です。
その日の最初のたばこを吸う時間が早いほど、肺がんを発症するリスクが高いことが、新たな研究で判明した。
米国立がん研究所のFangyi Gu氏が率いる研究チームは、米国およびイタリアで3,200人超の現喫煙者および元喫煙者を対象に問診を実施。喫煙歴とともに、通常、1日の最初のたばこをいつ吸うかをたずねた。その結果、目覚めてから1時間以内に喫煙を始める人は、1時間以上経過してから喫煙する人に比べ、肺がんの発症リスクが有意に高かった。
肺がんと1日の最初の喫煙タイミングとの関連は、元喫煙者よりも現喫煙者に強くみられ、ヘビースモーカーよりもライトスモーカーの方が強かった。男女差はみられなかった。
元論文のタイトルは、”Time to Smoke First Morning Cigarette and Lung Cancer in a Case–Control Study”です(論文をみる)。
論文では、記事に書かれているよりも細かい解析をしています。TTFC(time to first cigarette after waking、目覚めてからタバコを吸うまでの時間)が1時間以上を1とした肺がんのオッズ比は、31分~1時間が2.57、6~30分が2.27、5分以下が3.50だったそうです。
著者らは、ニコチン依存を反映するTTFCがこれまでの標準的な喫煙量指標よりも、肺がんリスクの予測には役立つと主張しています。
目覚めの一服が肺がんリスクを高くするのではなく、ニコチン依存が強いヒトが肺がんになりやすいということだと思います。朝起きてタバコを吸うのを我慢しても意味はありません。肺がんリスクを下げたかったら禁煙するしかないと思います。
コメント