携帯ながら運転のリスク 初心者と熟練者は違う

以下は、道路交通法第71条第5号の5の抜粋です。


自動車または原動機付自転車を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置、その他の無線通話装置(その全部または一部を手で保持しなければ送信および受信のいずれをも行うことができないものに限る。)を通話のために使用しないこと。

違反した者は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金です。


携帯電話を運転中に使用することが本当に危険なのかどうかを調べた論文が出ました。論文のタイトルは、”Distracted Driving and Risk of Road Crashes among Novice and Experienced Drivers”です(論文をみる)。

携帯電話の使用などの二次的作業と事故および事故未遂のリスクとの関係を、免許を取得したばかりの10代の初心者42人と、熟練者109人で調べました。試験期間中に、事故および事故未遂は初心者で167件、熟練者で518件同定ありました。

初心者では、携帯電話をかけるとき(オッズ比 8.32)、携帯電話を取ろうとするとき(オッズ比 7.05)、携帯電話でメールを送受信するとき(オッズ比 3.87)、携帯電話以外の物を取ろうとするとき(オッズ比 8.00)、脇見するとき(オッズ比 3.90)、物を食べているとき(オッズ比 2.99)に事故および事故未遂のリスクが有意に上昇しました。

熟練者では、携帯電話をかけるとき(オッズ比 2.49)リスクが有意に上昇しました。携帯電話の使用などの二次的作業によるリスク発生率は、初心運者では経時的に上昇しましたが、熟練者では上昇しませんでした。

初心者と熟練者でこれほど差があるとは思いませんでした。次は、ハンズフリーでの通話をした場合、どの程度のリスク上昇になるのか調べて欲しいと思います。

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