A.I.はいつか医療の奇跡を起こす。今のところは、書類作成を助ける。

AIが医師にとって1日に何時間もかかる文書作成の負担を軽減して燃え尽き症候群を回避するのに役立っている
以下は、記事の抜粋です。


医師の仕事は診察や手術だけではなく、患者の診察記録や電子カルテを基に、報告書や治療計画書、請求書など、膨大な書類を作成する必要があります。医師の文書作成作業を、ジェネレーティブAIの技術で自動化する試みが行われています。

老若男女を問わず地域住民の医療を担当するプライマリ・ケアの医師にとって、電子カルテの文書作成は診療時間外を圧迫する作業の1つであり、医師にとって大きな負担を強いるものとなります。

そこで、ChatGPTのようなジェネレーティブAIを組み込んだ医療用ツールが開発されています。例えば、ピッツバーグ大学医療センターの心臓病専門医であるシブデブ・ラオ博士が設立したAbridgeは、生成AIを使って医療における事務作業を自動化するツールで、ピッツバーグ大学病院の医師1000人以上が使用しているとのこと。AbridgeのAIツールは、患者との会話をスマートフォンで録音するだけで、報告書や請求書が自動で生成されるようになります

さらに、AbridgeのAIツールは小学校4年生程度の平易な英語で書かれた患者向けの診察記録を生成する機能も有しています。研究によれば、患者は医師や看護師が話してくれた内容の最大80%を忘れる傾向にあるとのこと。患者向けに薬の服用方法や運動方法、再診のスケジュールをまとめた記録をAbridgeのAIツールが自動で生成するので、医師側の負担が大きく減るというわけです。

AbridgeのAIツールを使用しているプライマリ・ケア医のミシェル・トンプソン医師は、「AIツールのおかげで1日のうち2時間近くを自由に使えるようになりました。AIのおかげで、医師として患者のために100%存在することができるようになり、患者は自分の治療にもっと積極的に参加できるようになりました」と述べています。

ただし、文章を生成するジェネレーティブAIは、時折まったくのウソをねつ造して出力する現象を起こします。そのため、医療で活用されるAIツールのほとんどが、データから診察結果を導く部分はあくまでも人間の医師の役目としており、AIが担当するのは人間の医師が用意した記録をまとめる部分だけです。

医療システムへのAI導入を目指すMayo Clinic Platform社のジョン・ハラムカ氏は「今の段階では、AIのユースケースを慎重に選ぶ必要があります。しかし、医師の文書作成という負担をAIで軽減することはそれだけで大きな勝利となるでしょう」とコメントしました。


今のところ、AIの医療応用でOKとされているのは、医療秘書的な仕事が多いようです。病理診断やCTなどの画像診断への応用はその次ぐらいに来て、、、、失業と迄は行かなくても、方向転換が必要な医療関係者も出てくると思います。

以下は、New York Timesの元記事のタイトルと副タイトルです。
A.I. May Someday Work Medical Miracles. For Now, It Helps Do Paperwork.The best use for generative A.I. in health care, doctors say, is to ease the heavy burden of documentation that takes them hours a day and contributes to burnout.(A.I.はいつか医療の奇跡を起こす。今のところは、書類作成を助ける。医療における生成A.I.の最良の使い道は、医師たちが1日に何時間も費やし、燃え尽き症候群の一因ともなっている書類作成の重荷を軽減することだと医師たちは言う。)

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