朝日新聞出版社の甲子園増刊号「表紙だけ女子」

甲子園増刊「表紙だけ女子」に感じるモヤモヤの正体 ジェンダー専門家が指摘する「性の商品化」への無自覚
おもしろい記事です。以下は、抜粋です。



全国高校野球選手権大会の出場校のデータを揃えた週刊誌の増刊が「表紙だけ」女子を起用している。

この増刊「甲子園2025」(AERA増刊号)は、大会を主催する朝日新聞の子会社、朝日新聞出版から刊行されているものだ。

毎年、大会にあわせて増刊は発行され、スタンドで応援するチアなどの「女子」生徒を表紙に起用することが続いている(週刊朝日の増刊だったが、同誌が2023年に休刊した後はAERAの増刊となった)。なお、春のセンバツを主催する毎日新聞の系列『サンデー毎日』も同様の増刊を出しているが、表紙は選手だ。

個人情報に配慮したのか、起用された本人が望まなかったのか、慣行なのかはわからないが、被写体となった女子の名前は今号に掲載されていない。女子の「顔写真だけ」が表紙に起用されていると言ってよさそうだ。

明治大学の高峰修教授に聞いた。

「おそらく制作者側はずっとこれまでやってきたもので、それを変えようとか、時代的にどうなんだろという違和感も覚えてないんじゃないでしょうか。

表紙を決める会議では、前年の大会で撮影した数十枚ある候補写真の中から「今年の表紙写真」を選ぶそうです。ネット記事では5人の編集者たちが打ち合わせをしている様子も公開されていますが、全員が男性のように見えます。

「男性のスポーツを扱う雑誌だけど、表紙には女性を使おう」という発想と盗撮行為は、スポーツにおいて女性を性の対象として扱うという点で共通していると思うのです。

人間のジェンダーやセクシュアリティを人格から切り離して、金銭と交換可能なものにすることを「性の商品化」といいます。甲子園雑誌の表紙の問題は、こういう性の商品化が生じる構造との関わりから考えていく必要があると思います。」

来年の雑誌をつくるため、この夏の大会に応援に来ていた女子の写真がすでに撮られているはずです。それをデスクに並べて、表紙を誰にするか会議が進められていくことになります。

来年号はどんな表紙になるんでしょうか。


新聞社や出版社はインターネットなどのメディアに押されてかなり苦しいでしょうから、綺麗ごとなど言ってる場合ではないのでしょう。

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