未来の風力発電機には「羽がない」
以下は、記事の抜粋です。
地表から空に向かって伸びる巨大な葉巻、あるいはアスパラガスのような物体。それが、スペインのVortex Bladeless社が提案する新しい風力発電機である。風がつくり出す渦を利用したこの発電機は、低コストで無音、そして衝突するブレードがないため野鳥にとっても安全だという。
そのアイデアとは、ブレードのない風力タービン「Vortex」。その見た目はまるで天を衝く巨大な巻きタバコだ。Vortexの目的は、従来の風力タービンと同じく、風を運動エネルギーに変え、電気として使えるようにすることだ。しかし、その仕組みはまったく異なる。
プロペラの回転運動からエネルギーを得るかわりにVortexが利用するのは、「渦度」と呼ばれる渦の回転から生じる空気力学的効果だ。円錐の基部には反発する2つの磁石のリングが取り付けられ、風速に関係なくマストの動きが増幅させられる構造になっている。これして生まれた運動エネルギーが、発電機で電気に変換されるのだ。
野外実験では、高さ12.5メートルの彼らのVortex Miniの出力は従来の風力タービンよりも30パーセント低かったが、Vortexは同じ面積にプロペラタービンの2倍の数を設置できるため、この欠点は帳消しになる。
Vortexは製造コストが低く、完全に無音で、衝突するブレードがないため野鳥にとっても安全だ。従来型の風力発電機から約51パーセントのコストカットを実現できる。
もちろん、この技術はまだ発展途上だ。彼らの目標は、最初の製品として途上国向けの高さ3メートル、出力100ワットのタービンを年内に完成させること。高さ12.5メートルのVortex Miniは、1年以内に完成予定だ。
いろいろなことを考える人がいるものですね。音や鳥の問題はなさそうなので、技術の発展が楽しみです。
ただ、日本の場合、風力発電については「ぶっちゃけた話、地方自治体や業者が国からの補助金を貰えたりするので、発電しているフリをしているだけなのです。要するにただの補助金ゲーム」なので「全く電力にもCO2削減にも貢献していない」という記事もあるので、あまり期待できないかもわかりません。
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