ジンベエザメを狩るシャチ、最大の魚を仕留める全貌がついに判明…巧妙なチームプレーが明らかに、「ジンベエザメに勝ち目はありません」
以下は、記事の抜粋です。
シャチが地球最大の魚であるジンベエザメを狩る様子を科学者が初めて動画に収めた。この映像のおかげで、シャチがジンベエザメを日常的に食べており、地球最大の魚をどのように仕留めるのかがついに解き明かされた。
2024年5月26日、サメの生態を研究するキャスリン・エアーズ氏は、写真家のケルシー・ウィリアムソン氏と海に入り、シャチのおとな4頭と子ども1頭が体長約5メートルのジンベエザメを仕留める様子を撮影した。
まず、シャチたちはゆっくり泳ぐジンベエザメに何度も体当たりして気絶させた。ジンベエザメが平衡感覚を失うと、シャチたちは協力してジンベエザメをひっくり返し、無防備な腹を上に向ける。次に、ジンベエザメの腹びれをかみちぎり、失血死させた。その後、脂の乗った巨大な肝臓を含む内臓を食べる。むごたらしい。かつ、巧妙だ。
ジンベエザメは最も厚い皮膚を持つ動物の一つで、特に背中の皮膚は、捕食者の歯で突き破ることができないほど頑丈だ。ジンベエザメは脅かされると、捕食者に背中を向けて丸くなる。しかし、この防御策は、捕食者が1頭の場合のみ有効で、捕食者の群れには通用しない。
ピアス氏によれば、ジンベエザメは「急降下」で危険を回避することもあり、水深2000メートル近くまで急速に潜ることができる。この防御策に対抗するため、シャチの群れは攻撃中、ジンベエザメを何度も水面に連れ戻す。すると、シャチたちは攻撃中に呼吸できるうえ、ジンベエザメが深海に逃げ込むのを阻止できるというわけだ。
元論文のタイトルは、「シャチ(Orcinus orca)は、地球上で最大の魚であるジンベエザメ(Rhincodon typus)を狩り、殺し、食べる。」です(論文をみる)。
下は、論文のsupplementの動画です。サメをシャチが襲っている海で泳いで撮影しています。
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