4種類の抗インフルエンザ薬 飲み、吸入、点滴…患者に合わせ使い分け

4種類の抗インフルエンザ薬 飲み、吸入、点滴…患者に合わせ使い分け
以下は、記事の抜粋です。


流行が続いているインフルエンザ。治療薬として以前から使われているタミフル、リレンザに加え、平成22年から2種類の薬が追加され、計4種類が使えるようになっている。症状や年齢など患者の体の状態に応じた使い分けが進んでいる。

現在、日本で承認されている主な抗インフルエンザ薬は、タミフル、リレンザ、ラピアクタ、イナビルの4種類で、いずれもA型とB型の両方のウイルスに効果がある。これらはウイルス表面にあるタンパク質を阻害し、細胞内部で作られたウイルスが細胞の外に出ることを抑える作用がある。体内でウイルスが増殖するのを抑え、全身にウイルスが広がるのを防ぐ効果があるとされる。

厚労省の資料によると、昨シーズンの供給量はタミフルが356万人分で最も多く、次いで、イナビル(270万人分)、リレンザ(127万人分)、ラピアクタ(26万人分)の順だ。

タミフルは飲み薬で、カプセルとドライシロップがある。吸入薬が使えない1歳から4、5歳の子供でも使うことができる。

リレンザとイナビルは吸入薬。少量の薬をウイルス増殖の場である気道に直接作用させるため、飲み薬に比べて全身への副作用が少ない。ただ、上手に吸入できるのは5歳ぐらいからで、うまく吸入できないと治療効果が十分発揮されない。

ラピアクタは点滴静注剤。飲み込む力の弱い高齢者や重症で薬の服用や吸入ができない患者でも確実に治療できるのがメリットだ。ただし、点滴に15分以上かかるため、混雑した診療所など外来では利用しにくい面がある。

投与回数も異なる。タミフル、リレンザは1日2回5日間の使用だが、ラピアクタとイナビルは1回の投与で治療が完結する。患者にとって便利なだけでなく、医師や医療関係者にとっても確実な服薬が確認できるメリットがある。

抗インフルエンザ薬は発熱後48時間以内に投与しないと効果が期待できない。


一般名はそれぞれ、タミフル®(オセルタミビル)、リレンザ®(ザナミビル)、ラピアクタ®(ペラミビル)、イナビル®(ラニナミビル)です。なかなか適切な説明だと思います。教科書には、「アマンタジンはA型のインフルエンザに対して使われる」と書かかれていますが、実際の臨床ではもうほとんど使わないようです。

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