なぜ、ソマリアで海賊が暴れるのか
「ソマリア近海で海賊が出没し、船舶を乗っ取っては高額の身代金を要求する。この海賊の正体は何か?ソマリアでは無政府状態が続くのをいいことに、好漁場だったこの近海に欧州やアジアの漁船が殺到して漁場資源を枯渇させ、海岸には欧米やアジアの企業が有害廃棄物を不法投棄してきた。
この乱獲と汚染で生活できなくなった漁民が海賊になったのだ。」
この著者が主張する「海賊が暴れる原因」が正しいかどうかは別として、「この近海に欧州やアジアの漁船が殺到して漁場資源を枯渇させ、海岸には欧米やアジアの企業が有害廃棄物を不法投棄してきた」というのは事実のようです。
「海賊、現地ではあこがれ」ソマリア担当大使が現状語る
サーチしてみつけた記事です。
「アフガニスタン大使も務めた駒野氏は『アフガンでは金もうけのために貧困層がケシ栽培に走ったが、同じことがソマリアでは海賊として起きている』と指摘。国際社会が連携してソマリアを破綻(はたん)国家から抜け出すよう導かない限り、海賊問題の根本的な解決にはならないとしている。」
マスコミが言うように、自衛隊派遣は、対症治療でしかないと思います。また、原因が、ソマリアの貧困や混乱である事も良くわかります。しかし、アフリカの多くの国々、カンボジア、北朝鮮、ボリビアなど、アフガンやソマリア以外にも、貧しい国は、世界中に数多く存在しています。これらの国々の多くは、グローバルな市場経済に組み込まれずに、貧しいまま取り残されており、破綻からの脱出は非常に難しいです(「金融日記」をみる)。
これまで、アメリカ主導の対症治療は、しばしば世界各地の混乱を悪化させてきました。海上自衛隊派遣という対症治療が、ソマリアの貧困や混乱を悪化させないことを祈ります。
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