ヒガンバナに種子はない。全国すべて同一の遺伝子!
以下は、記事の抜粋です。
ヒガンバナを目に映る季節になった。刈り取り寸前の稲穂が並ぶ棚田の畦を縁取るように鮮やかな赤が一斉に咲いているのを見ると、文句なく美しい。
ヒガンバナは帰化植物とされている。中国から渡ってきて、人の手で株を植えられて分布を広げてきた。帰化植物である証拠として、種子が稔らないことがある。遺伝子が3倍体で、交配できないからである。植物の3倍体は、栄養生殖しかできない。
つまり日本のヒガンバナは、みんな遺伝子が同一なのだ。そう聞くと驚くが、実は種子をつけない植物、日本にある個体が全部同じ遺伝子を持つ植物は珍しくない。
身近な例は、ソメイヨシノだろう。日本に植えられているソメイヨシノは、全部遺伝子が同じなのだ。自家不和合性を持つため、同じ遺伝子の花粉では稔らない。だから種子をつけない。全国に広がったのは、全部挿し木。つまりクローンなのだ。
もう一つ、メキシコを原産地とするゲッカビジン(月下美人)も、日本にあるものは、すべて同一遺伝子だった。おそらく最初に持ち込んだ一株から、全部挿し木などで増やされたのだろう。
ソメイヨシノは知っていましたが、彼岸花も月下美人も知りませんでした。下の写真は今年初めて僕の家で咲いた月下美人です。実を結ばない一夜だけの花です。
コメント