男性にもHPVワクチンを

男性にもHPVワクチンを 高まる定期接種化望む声 がんや良性いぼの予防に
以下は、記事の抜粋です。


ヒトパピローマウイルス(HPV)は女性の子宮頸がんの原因として知られる。しかし実はこのウイルス、性別を問わず肛門がんや中咽頭がん、性器にいぼができる尖圭コンジローマなど、多くの病気の発生に関わっている。国内では現在、感染を防ぐワクチンの定期接種が小学6年~高校1年相当の女性を対象に行われているが、こうした病気の予防を目的に、男性への定期接種化を求める声が高まっている。

7月下旬、製薬企業MSDは声明を発表し、強い調子で指摘した。「既に約4年にわたって小委員会で議論されているにもかかわらず、男性の定期接種化がさらに先延ばしとなったことは、日本の公衆衛生上、深刻な問題である」、「男性から(深刻ながんや病気の)予防の機会を奪い続けている現状は憂慮されるべき」だとし「一刻も早い男性の定期接種化が必要」と訴えた。

声明発表の6日前、国の厚生科学審議会の小委員会で男性の定期接種化が検討された。しかし費用対効果などを巡って議論が収束せず、継続審議となっていた。

MSDはHPVワクチンのメーカーという立場だが、声を上げているのは同社ばかりではない。日本小児科学会や日本産科婦人科学会など多くの関連学会、自民党の議員連盟、さらに学生有志も要望書や署名を厚生労働省に提出している。

HPVはありふれたウイルスだ。性感染症に詳しいプライベートケアクリニック東京の小堀善友・東京院院長によると、性交渉経験のある男性の91%、女性の85%が一生に一度は感染すると海外で報告されている。

200種類以上の遺伝子型が確認されており、がんの原因になりうる高リスク型(16型、18型など)と、尖圭コンジローマのような良性病変を引き起こす低リスク型(6型、11型など)に分類される。

男性の場合、HPVに関連する主ながんは、中咽頭がんや肛門がん、陰茎がん。特に中咽頭がんは近年増加傾向で、その50%超がHPVに起因するとみられる。

また、尖圭コンジローマは国内における年間の新規の罹患者が約7万7600人と推計され、うち約4万5500人を男性が占める。性器やその周辺部にいぼができ、カリフラワー状に大きくなる。

現在、日本で男性への接種が認められているのは、4種類の遺伝子型をカバーする4価ワクチンと、9種類が対象の9価ワクチン。しかし公費による定期接種ではないため、3回の接種で4価は計5万~6万円程度、9価は8万~9万円程度が全額自己負担となる。

国の足踏み状態が続く中、費用の全額または一部を助成する自治体が全国で増えている。例えば東京では23区全てが全額補助を実施している。

諸外国はどう判断しているのか。海外の論文によると、2025年末時点で既に85カ国が男女の定期接種を導入。先進7カ国(G7)で男性の定期接種を実施していないのは日本だけだ。

男性への接種は本人の感染予防だけでなく、間接的にパートナーの子宮頸がんやその他の病気の予防にもつながる可能性がある。今野自治医大名誉教授は「社会全体での集団免疫の向上や、ジェンダーニュートラルの観点からも男性の定期接種化を早期に実現すべきだ。日本は十歩も百歩も遅れている」と話している。


当然ですが、男性の接種率の低さは女性の子宮頸がんリスクの高さに直結しています。

あのケネディ氏のアメリカでも、米国予防接種諮問委員会(ACIP)は、11〜12歳(9歳から接種可能)の男女すべてにHPVワクチンの定期接種を推奨しています。「日本は十歩も百歩も遅れている」のは本当です。

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