高齢男性における男性ホルモン投与は性機能には効果があるが、活力や歩行距離には効果がない

高齢男性におけるテストステロン投与の効果
以下は、論文要約の抜粋です。


背景:男性の血清テストステロン濃度は加齢に伴って低下するが,高齢男性のテストステロン値を上昇させることの有用性は確立されていない.
結論:65歳以上で症状がみられる男性において,中程度に低いテストステロン濃度を1年間で19~40歳男性の正常中間値まで上昇させることで,性機能には中等度の有用性が,また気分と抑うつ症状には若干の有用性が認められたが,活力と歩行距離に有用性は認められなかった.


上の論文では、経皮吸収型のテストステロンを用いて、血中濃度の上昇も確認しています。それでも、性機能と精神面に効果はあるが、活力や身体機能には効果がない、ということのようです。

世の中には「テストステロンを増やす」ことを謳ったサプリなどがたくさん出回っていますが、これらのサプリがテストステロンレベルを19~40歳男性の正常中間値まで上昇させるという報告は1つもありません。サプリの効果がどの程度かは、読者諸氏のご推測にお任せします。

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