加齢黄斑変性が飲み薬「エミクススタト」で治療可能に!?

失明を防ぐ画期的新薬を開発・治験中の窪田良さん
この記事に書かれている、加齢黄斑変性の治療薬「エミクススタト」(emixustat、開発名ACU-4429)について調べてみました。

現在は臨床第2b/3相試験を行っていて、2016年の3月に被験者の投与期間が終了する予定だそうです。以下は、記事に書かれている第2a相試験の結果の抜粋です。


地図状萎縮を伴うドライ型を発症している加齢黄斑変性患者を対象に「エミクススタト」の安全性、忍容性、薬理作用を確認する目的で、72人の患者さんをプラセボを飲むグループと、投与量別に2mg、5mg、7mg、10mgを経口投与するグループに分けて実施。1日1回、90日間服用してもらった。

患者グループの病変を分析したところ、プラセボグループは、平均0.2平方ミリメートル進行し、「エミクススタト」を投与していた患者グループは-0.1から0.0ミリ平方メートル、すなわちほぼ変化がなかった。


窪田さんのブログ英文の総説によると、網膜色素上皮だけに存在する酵素を阻害して11-cisレチナールの合成を阻害することで、視覚サイクルを調節し、網膜色素上皮細胞の死亡と光受容細胞の変性を抑制するのが、エミクススタトの作用メカニズムのようです。このメカニズムから「飲むサングラス」とも呼ばれているそうです。

第3相の試験結果がうまく行けば、iPS細胞による治療の出番が減ると思います。

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