猪木氏が東京五輪の日程変更を要請「こんな暑い時になんでやるんだ?」

猪木氏が東京五輪の日程変更を要請「こんな暑い時になんでやるんだ?」
以下は、記事の抜粋です。


8月5日に行われた委員会で猪木氏は下村文科相に、「こんな暑さの中でオリンピックを開催する。いい記録が出ると思いますか?」と質問。マラソン、競歩や車いす選手への影響を危惧する猪木氏は1964年東京五輪が10月に開催されたことを挙げ、日程を9月以降に変更すべきと主張した。

これに対し、下村文科相は不安を認めつつ、熱中症対策を検討していることを明かした。具体的には、(1)路面温度の上昇を抑制する道路舗装技術の活用(2)ドライ型ミスト施設の設置で、日程については「他の国際大会の日程を総合的に考えて7月から8月の間を決めている」と変更は困難との見方を示した。

猪木氏は納得いかない表情だ。「現場を知らないヤツらが利権屋と絡むからこうなる」と一刀両断にした。

猪木氏が問題視するのは招致委員会が作成した立候補ファイルだ。そこには7月24日~8月9日の大会期間について「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と明記されている。猪木氏は「『今日は表に出ないでください』と言っているのに、それがどうして最高のパフォーマンスを発揮できる季節なんだ」とかみついた。

猪木氏は夏開催の理由を「(秋では)フットボールや野球と重なって放送できないという米国の事情」と断言し、「メーン会場を見直すなら、日にちも変えればいい」と訴えた。東京五輪はどうなっていくのか?


猪木氏が質問した「猛暑リスク」は以下の記事にあるように、2013年の時点で既に指摘されていました。

東京五輪2020、猛暑というリスク
以下は、記事の抜粋です(太字はブログ著者)。


だが、開催時期は招致の時点で決まっており、今後日程が変わることは基本的にはない。なぜなら、IOCでは、立候補都市は夏季五輪開催日を7月15日~8月31日までの間に設定することを大前提としているからだ。

では、IOCが開催時期をこの期間としているのはなぜか。それは、欧米のテレビで五輪競技の放送時間を多く確保するためである。IOCは欧米のテレビ局から支払われる巨額の放映権を収入の柱としている。そのため、欧米で人気プロスポーツが開催されておらず、テレビ番組の編成に余裕のある7~8月に五輪の日程を組み込むことで収入を得るという仕組みを作ったのだ。


上記の猪木氏の発言はネット上でかなり支持を受けているようにみえます(はてなブックマークをみる)。しかし、2つ目の記事をみれば、下村大臣に日程を変更する権限がないことは明らかです。猪木氏がこれを知らないはずはないので、今回の質問は単なるパフォーマンスでしょう。

東京オリンピックの時はまだ「アマチュアスポーツの祭典」でした。サマランチ氏が1984年ロサンゼルスオリンピックを期にアマチュア規定を撤廃してから、オリンピックは大きく変質しました。

どのような組織を「利権屋」と呼ぶかですが、FIFAや欧米日のマスメディアも「利権」で動きます。さらに、オリンピックの開催を希望する各国の政府も「利権」を求めているのだとすれば、ここれらの「利権屋」が談合して決めた開催期間が変わるはずはありません。

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