アスリートはのどが渇いたときだけ給水すべきである

アスリートはのどが渇いたときだけ給水すべきであるという新ガイドライン
以下は、記事の抜粋です。


競技選手などが体内のナトリウム濃度が極端に低下して危険な状態になる事を防ぐ有効なアプローチは、のどが渇いたときに水分補給をするべきである、というガイドラインが米国で発表された。

マラソンランナー、その他のアスリートの死亡原因として知られている運動関連性低ナトリウム症(Exercise-associated hyponatremia、EAH)は、水やスポーツドリンクの飲み過ぎによって引きおこされているようだ。このEAHを予防するために、新しいガイドラインによれば、のどが渇くまで水分補給を控えるべきであるという勧告がなされている。

のどの渇きを基準にすれば、極端な脱水症状を予防しつつ、必要以上に頻繁に水分摂取をすることによる低ナトリウム症のリスクを低下させる事が可能であろう、と研究者は指摘する。

EAHは極度に飲水を多くした場合に腎機能が低下し、水分排泄量が低下する事によって生じる。体内のナトリウム濃度は、水分量が増加することで低下する。これによって細胞のむくみが生じ、致命的な症状につながる可能性がある。

EAHはマラソン、トライアスロンなどの持久性競技において起こりやすく、さらにハイキング、フットボールなどでも発生する。

しばしば、アスリートは水分補給を頻繁にするように促されてきた。例えば、のどの渇きを感じている時点でもう脱水状態だから、そうなる前に十分に水分補給をするように、といった指導はごく一般的に受け入れられている。しかしながら、やたらに水分摂取量を増やしたとしても、疲労感や筋けいれん、熱中症の予防手段になるわけではないのである。

のどが渇いたときにだけ飲むようにすれば、EAHを予防できるだけでなく、脱水を起こしてしまうこともないので、脱水によるパーフォーマンスの低下を恐れる必要は無いと安心して良い、と研究者はいう。健康状態の良いアスリートであれば、体重の約3%までであれば、水分量を失ったとしてもパーフォーマンスを低下させることはなく、安全に競技を行うことが可能であるという。

アスリートや指導者は適切な給水計画を運動前後及び運動中を通じて講じなくてはならないが、飲ませすぎによる障害発生や死亡可能性についてもよく理解しておくべきであり、その点に対する認識はまだ十分になされているとはいい難い。

EAHによる死亡は予防可能であるだけに非常に悲劇的なものであって、単純に自分の身体の声を聞くという手段を講じていけば防げるものであるのだ。脱水症状が原因となって死亡したアスリートはいなくても、EAHで死亡したアスリートは存在する。


元記事のタイトルは、”Athletes should drink only when thirsty, according to new guidelines: Drinking too much fluid can cause life-threatening hyponatremia”です(記事をみる)。

サッカーの試合中継などをみていると、やたら水を飲んでいる選手がいるような気がします。記事にも書かれているように、これまで「常識と思われていた」俗説や慣例に縛られることなく、根拠を持ったアドバイスをすることが重要だと思います。

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