アクトス®(ピオグリタゾン、Pioglitazone)に膀胱がんリスク認められず

New Study Refutes Pioglitazone and Bladder Cancer Link

ピオグリタゾン(アクトス®)などのチアゾリジン系薬はPPARγを活性化します。動物実験やこれまでの小規模な臨床試験では膀胱がんリスクの上昇が示唆されていいました。このため、フランスとドイツでは2011年以降、同薬の処方を中止し、FDAも2010年に膀胱がん患者に対しては投与すべきでないとし、膀胱がん既往者に対しては慎重投与とする勧告を出しました。

アクトス®の服用が原因でぼうこうがんを発症したとしたアメリカの裁判では、11月17日、地方裁判所が原告の主張を認め、同社に約1800万円の補償的損害賠償の支払い義務があると認定したばかりです。

ところが、今回、100万例以上の大規模コホート研究で、長期使用者でもピオグリタゾンと膀胱がんに関連は認められなかったとの論文がDiabetologia誌に掲載されました。タイトルは、”Pioglitazone and bladder cancer risk: a multipopulation pooled, cumulative exposure analysis.”です(論文をみる)。

肥満の副作用があるので使いにくい薬ですが、少しは気楽に使えるようになった気がします。

関連記事
ピオグリタゾン(アクトス®)の2年or28,000mg以上の使用で膀胱がんリスクが2倍以上に
アクトス(ピオグリタゾン)―仏・独当局が新規処方差し止め―膀胱癌発症リスク懸念

コメント

タイトルとURLをコピーしました