胃食道逆流のリスクを「考えた」半固形化する液体流動食「マーメッド」

テルモ 胃食道逆流のリスクを考えた液体流動食「マーメッド」を新発売
以下は、記事の抜粋です。


テルモ株式会社は、栄養調整食品の液体流動食シリーズで、摂取時には液体で、胃の中で粘度を増して半固形状になるよう設計された新製品「マーメッド」を6月27日より販売を開始する。

テルモの「マーメッド」は、摂取する際は液体なのだが、胃の中に入ると製品に含まれるアルギン酸塩(昆布やワカメなのど海藻に含まれる水溶性食物繊維)と胃酸が反応することで、pHの低下により粘度が上昇し、液体から適度な粘度の半固形状に変化するよう設計された流動食だ。

高齢者の肺炎は約70%以上が誤嚥性肺炎であるといわれている。通常、液体流動食は胃の中まで入りやすい反面、寝たきりの人では、胃の中に入った流動食と胃液が混ざり食道を逆流して気管に入ると、誤嚥性肺炎を引き起こすのだ。


誤嚥性肺炎について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。2011年度の人口動態統計によると、死因の1位と2位は悪性新生物と心疾患で変わりませんが、肺炎が脳血管疾患を逆転し3位になりました。その最大の原因は、人口の高齢化です。

高齢になるほど肺炎による死亡が増加し、90歳以上では死亡原因の2位です。そのほとんどは誤嚥によるものです。誤嚥とは、食べ物が誤って肺の中に入ることをいいます。誤嚥の主な原因は、嚥下反射の低下と胃内容物の逆流です。このため、口腔内の清潔や吸引が重要です。

マーメッドがどの程度誤嚥性肺炎の発生を抑制するのか、エビデンスの存在は不明です。「考えた」というところがエビデンスの無さを示唆しているようにも思いますが、より良い人生の終末(Quality of Death)に貢献してくれることを期待しています。

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