新薬14成分が承認 関節リウマチ治療薬シムジア®(PEG化抗TNF-α抗体Fab断片)など

新薬14成分が承認 RA治療の生物学的製剤や経口抗凝固薬など
以下は、記事の抜粋です。


厚労省は12月25日、新薬として14成分23品目を次のとおり承認した。

▽エルカルチンFF内用液10%、同静注1000mg(レボカルニチン、大塚製薬):「カルニチン欠乏症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

▽トビエース錠4mg、同8mg(フェソテロジンフマル酸塩、ファイザー):「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。フェソテロジンは新規抗コリン薬。

▽アフィニトール分散錠2mg、同3mg(エベロリムス、ノバルティス):「結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫」を効能・効果とする剤形追加。結節性硬化症は、体のあらゆる箇所に良性の腫瘍を引き起こす疾患で、患者は国内に1万5000人。

▽シムジア皮下注200mgシリンジ(セルトリズマブ ペゴル遺伝子組換え、ユーシービージャパン):「既存治療で効果不十分な関節リウマチ」を効能・効果とすめ新有効成分含有医薬品。同剤はPEG化抗TNF-α抗体の生物学的製剤。

▽ディレグラ配合錠(フェキソフェナジン塩酸塩と塩酸プソイドエフェドリン、サノフィ):「アレルギー性鼻炎」を効能・効果とする新医療用配合剤。第2世代抗ヒスタミン剤フェキソフェナジン30mgと交感神経刺激薬のプソイドエフェドリン60mgの配合剤。

▽マラロン配合錠(アトバコンとプログアニ塩酸塩、GSK):「マラリアの治療及び予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤。「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」として厚労省が開発を要請していたもの。

▽アメパロモカプセル250mg(パロモマイシン硫酸塩、ファイザー):「腸管アメーバ症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」として厚労省が開発を要請していたもの。

▽ニュープロパッチ2.25mg、同パッチ4.5mg、同パッチ9mg、同13.5mg(ロチゴチン、大塚製薬):2.25mg、4.5mgは「パーキンソン病、中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群」、9mgと13.5mgは「パーキンソン病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。1日1回投与の世界唯一のドパミン・アゴニストの経皮吸収型製剤。薬剤を持続的に放出する貼付剤とすることで、24時間一定の血中濃度を維持する。

▽エリキュース錠2.5mg、同5mg(アピキサバン、ブリストル・マイヤーズ):「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。経口ファクターXa阻害薬としては国内3番目。

▽ライゾデグ配合注フレックスタッチ、同配合注ペンフィル(インスリンデグルデク/インスリンアスパルト、ノボ ノルディスク ファーマ):「インスリン療法が適応となる糖尿病」を効能・効果とする新医療用配合薬。持効型インスリンデグルデクと超速効型インスリンアスパルトによる配合薬で、持効型のデグルデクにより基礎分泌を補充して空腹時血糖値を低下させる一方、超速効型のアスパルトにより追加分泌を補充し、食後の血糖値を低下させる。1日1回または1日2回皮下注射する。

▽アクトネル錠75mg/ベネット錠75mg(リセドロン酸ナトリウム水和物、味の素/武田薬品)。「骨粗鬆症」を効能・効果とする新用量・剤形追加に係る医薬品。月1回投与のビスフォスフォネート製剤。

▽ホスリボン配合顆粒(リン酸二水素ナトリウム一水和物/無水リン酸水素二ナトリウム、ゼリア新薬):「低リン血症」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。希少疾病用医薬品。同症の治療法は、経口リン酸塩製剤と活性型ビタミンD製剤の併用が一般的。しかし、経口リン酸塩製剤は世界では市販されているものの日本にはなく、日本小児腎臓病学会などから開発要望され、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」から開発要請されていた。

▽コレアジン錠12.5mg(テトラベナジン、アフルレッサファーマ):「ハンチントン病に伴う舞踏運動」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。ハンチントン病の治療薬としては国内初。厚労省の未承認薬開発支援事業の基金や未承認薬等開発支援センターの助成金を受けて開発された。

▽ミニリンメルトOD錠60μg(デスモプレシン酢酸塩水和物、フェリング・ファーマ):「中枢性尿崩症」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。


記事のタイトルには「RA治療の生物学的製剤や経口抗凝固薬」と市場の大きなものだけがあげられていますが、希少疾患対応の薬物も含まれており、「カルニチン欠乏症」、「結節性硬化症」、「マラリア」、「腸管アメーバ症」、「低リン血症」、「ハンチントン病」、「中枢性尿崩症」などの日本では比較的希少な疾患に対する薬物が半数を占めています。

シムジア®(Cimzia®、セルトリズマブ ペゴル遺伝子組換え)について調べてみました。創ったのはUCBというベルギーの製薬企業です。関節リウマチに対する抗TNF-α抗体という例は既にあるのですが、これは大腸菌で作ったFab部分をPEG(ポリエチレングリコール)化したものです。

一般的に、タンパク質製剤はPEG(polyethylene glycol:ポリエチレングリコール)化することで、投与量の減少、循環時間の増加、溶解性の向上、吸収の持続化、免疫原性の低下などの効果が期待できます。インターフェロン製剤のPEG化はよく知られています。実際、シムジア®の場合も半減期が延長し、同じヒト化抗TNF-α抗体のヒュミラ®(アダリムマブ)が2週間間隔投与なのに対して、安定期では4週間間隔での投与が可能とされています。

さらに、大腸菌で作ることで大幅なコストダウンが期待できます。投与量と製薬コストの削減は、今後の生物製剤の向かう方向として注目されます。

なお、ニュープロパッチ®(ロチゴチン)、エリキュース®(アピキサバン)、アクトネル®(リセドロン酸)、コレアジン®(テトラベナジン)の4つについては、関連記事1をご覧ください。また、アフィニトール®(エベロリムス)については関連記事234をご覧ください。

関連記事
1. 経皮吸収型パーキンソン病治療薬、第3の経口Xa阻害薬、月1回投与BP剤などを審議 承認了承
2. ノバルティス アフィニトール(一般名:エベロリムス)に難病「結節性硬化症」の効能追加で承認取得
3. FDAが結節性硬化症に対するエベロリムスの小児用分散錠を承認
4. ラパマイシン(rapamycin、シロリムス)とラパログ(rapalogs)

コメント

タイトルとURLをコピーしました