“まともな医者”ならインフルエンザにゾフルーザ®は使わないはず。by 岩田健太郎

インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」、医師の間から処方に警鐘も…耐性ウイルス発生の可能性
神戸大の岩田健太郎氏が、塩野義が売っているインフルエンザ治療薬、ゾフルーザ®(一般名:バロキサビル)についておもしろいコメントをしているようなので、以下に抜粋して紹介します。


ゾフルーザを販売する塩野義製薬は今年度、前年度比6.5%増の280億円の販売を計画しているというが、ゾフルーザの処方については「慎重になるべきだ」と警鐘を鳴らす意見もある。ゾフルーザについて、神戸大学感染症内科の岩田健太郎教授に話を聞いた。

「そもそも、新薬には手を出してはダメ。新薬は臨床試験の第三相試験の段階で、何百人か集めて有害事象がないかをテストするわけですが、その何百人がどういった人かというと、多くの場合、健康で、タバコや酒の嗜好がない、医師の指示を守る、きちんと外来を受診してフォローもできる人たちです。しかし、一般の患者さんは、言うことを聞かなかったり、臓器障害があったり、合併症があったり、タバコも酒も飲むという、臨床試験に参加できないような条件を持つケースもあるわけです。臨床試験のデータが一般の患者さんに当てはまるとは限らないんですよ」

ゾフルーザは、1回の服用で治療でき、コンプライアンス(服薬遵守)が良好であることが利点とも言われたが、岩田教授はその点こそ大きな危険をはらむと話す。

「1回の服用でよいということは半減期が長く、体の中に薬が長くとどまるわけです。重大な副作用が起きたときに体から薬がなかなか出て行かなければ、副作用も長く続くということです。ゾフルーザは、効果においてはタミフルと引き分け。しかし、タミフルの半減期に比べてゾフルーザの半減期は長い。それなのになぜゾフルーザを使うのでしょうか。“まともな医者”なら使わないはずです」(岩田教授)

「タミフルは開発から20年が経過し、多くの臨床データがあり、副作用についても十分にわかっています。しかし、ゾフルーザは十分な臨床データがありません。その上、ゾフルーザは耐性ウィルスが出る可能性が高いといえます。そして、実際に耐性ウィルスが発生した場合、何が起こるかというのは、臨床データが不十分だからわからないのです」(同)


要するに、岩田氏はインフルエンザにゾフル対してゾフルーザ®を処方する医者はヤブ医者だと言っているのです。私もまったく同感です。断っておきますが、塩野義に何か恨みがあるわけではありません。医師あるいは薬理学研究者として正直な気持ちを書いているだけです。

記事にも書かれていますが、海外ではインフルエンザにかかってもインフルエンザ治療薬を服用する人は少ないです。なぜなら、普段健康な人がインフルエンザにかかった場合、自然治癒でも5日程度で回復するからです。タミフルやゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬を服用しても1~1.5日早く回復するだけです(それも発症後48時間以内に服用した場合に限ります)。日本は世界の抗インフルエンザ薬の7割を使用していると言われています。明らかに異常です。

体力のない幼児や高齢者に関しては重症化を防ぐ効果があるとされていますが、そうでない健康人では服用する意味はほとんどありません。…このように説明する医者はヤブではありません。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする