尿1滴でがん検査、「線虫」利用した方法…実用化はあり得ないと思う

線虫でがん検査、2020年実用化へ 臨床研究では約85%の確率で特定
尿1滴でがん検査、「線虫」利用した方法が来年実用化
同じソースの2つの記事です。以下は、1つ目の記事の抜粋とニュースの動画です。


ベンチャー企業「HIROTSUバイオサイエンス」は10月1日、体長約1ミリの線虫に人の尿のにおいを嗅がせ、がんの有無を発見する検査法を2020年から実用化すると発表した。検査費用は9800円で、約1400人の検体を使った最新の臨床研究では、約85%の確率でがん患者を特定したという。

検査の名称は「N―NOSE」。犬並みの嗅覚で、がん患者特有の尿のにおいに寄りつき、健康な人の尿からは逃げる線虫の性質を利用した。線虫は土壌に生息する微小生物で、簡単に増殖ができ、検査に必要なのは尿1滴程度としている。

これまでに15種類のがんに反応することが確認された。

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「85%の確率でがん患者を特定した」ということは、1割以上特定できなかったということです。また、「尿1滴でがん検査」ということは、この検査を1次スクリーニングに使う目的で開発していると思われますが、このように精度の低い検査では、「陽性」と出た結果、引き続く検査地獄に陥ったあげくにがんが見つからなかった「偽陽性」である可能性が高くなります。

これまでも、「血液1滴でがん診断」とか「尿1滴でがん診断」を謳った検査法は何度も報道されましたが、実用化されたものは1つもありません。それは、上記のように、これらの「簡便ながん検査」が過剰検査や過剰診断に直結しているからです。私は、この検査は絶対に実用化されないと思います。

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