ウォンバットのフンはなぜ四角いのか?…2019年度イグ・ノーベル賞物理学賞

ウォンバットのフンはなぜ四角いのか?その謎に迫る
昨年の記事ですが、この研究は今年のイグ・ノーベル賞の物理学賞に輝きました。以下は、記事の抜粋です。


オーストラリアに分布する有袋類のウォンバットには、自分の縄張りをフンを積み上げて知らせる習性がある。

それには、コロコロと崩れやすい丸いフンよりは、サイコロのようなフンの方が積み上げやすい。量も多い方が良い。実際にウォンバットは日に80~100個の四角いフンを排出する。

しかし自然界において四角形のフンは非常に稀だ。平らな面と尖った角を作り出すにはエネルギーが必要になるからだ。

デビッド・フー氏とパトリシア・ヤン氏は、車にはねられて死んだウォンバット2匹の遺体を入手し、その腸を調べてみたところ、フンを腸内に収めておくために、腸が通常の幅の2、3倍に広がって伸びていた。

ヤン氏らは、スキニーバルーン(お祭りなどで動物の形を作るために使われる風船)をウォンバットの腸内で膨らませて、内部の伸びやすさを計測してみた。すると、腸は場所によって伸びやすさが異なっていたのである。

硬い腸の壁がサイコロ型のフンの面をつくり、伸びやすく柔らかい腸の壁がフンの角を成形していると推測できる。

ウォンバットの腸は一般に30メートルくらいあるが、はっきりとした角が出来上がるのは最後の数メートルだという。そこに到達するまでのフンは、腸の中を移動しながらどろっとした消化物から少しずつ塊に変化する。

そしてぽろっと出たフンは、サイコロのようにきちんと立ち、うまい具合に積み重なってくれるとヤン氏は話す(実際に実験で確かめられた)。

とは言えまだ完全解明には至っていない。腸の伸縮性の違いは発見できたものの、完全なサイコロ型を再現するには更なる研究が必要だ。


本当に積み上げやすいために四角い形になったのかどうかわかりませんが、おもしろい現象だと思います。

ところで、このような研究を行うための研究費はどう工面しているのでしょうか?日本の場合、こういう冗談のような研究では、文部科学省から資金援助を受けることはできません。また、文部科学省からの科学研究費は使用目的が限定されているので、他の「真面目な」研究で得た研究費を横流しすると「目的外使用」として処分されるはずです。

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