複数年度予算に賛成です。

[菅国家戦略相]複数年度予算を検討

以下は、記事の抜粋です。


菅直人副総理兼国家戦略担当相は9月20日、予算編成に際して複数年度予算の導入を検討する考えを明らかにした。菅氏は「英国では3年ぐらいのめどを立て、その中で単年度に落とす複数年度予算をやっている」と紹介し、「こういう基本的な枠組みをどうするか、まず考えたい」と強調した。

現在の予算は単年度で編成され、年度末の予算使い切りの温床とされており、複数年度予算導入と同時に、予算を毎年精査すれば年度末の使い切りを防止できるとされる。

菅氏は既に藤井裕久財務相との間で調整を始めており、複数年度予算の効用を「使い切りを翌年に回すことができる」と指摘した。これに関連し、政府高官は同日、「10月上旬か遅くとも中旬までに、予算編成のあり方をまとめる」と述べた。


現在、国からの予算は1年で使い切ることが原則です。しかも、1年間ずっと使えるわけではありません。科学研究費などの場合は、大学から年内に使い切るよう、強く要請されるので、毎年1月から4月に至る約3ヶ月間は使えません。

また、使い切るということは、100万円の予算でも1億円の予算でも1円も残さずに使わなければなりません。もちろん、借金はダメです。

菅さんは、年度末になったら工事をしていると言っていましたが、大学でも研究費を使い切るために、消耗品や文具などで帳尻をあわせているようです。ピペットマンを50本まとめ買いしたなどという、メチャクチャな話も聞いたこともあります。

このように、単年度予算は“無駄遣い”の原因の一つだと思います。しかし、複数年度予算にしても、最終年度に使い切ることは同じです。総予算の節約には直結しません。

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このような事件も、単年度予算で使い切れずに残った金を業者に預けたことから発生していると思います。現在の予算制度は、節約してお金を残すことが善ではなく、悪になるような制度です。“無駄遣い”を減らすためには、複数年度予算導入と同時に、節約に対してインセンティブが生じるような制度を導入することが必要です。金欠自治体あたりで、グッドアイディアが出てくることを期待しています。

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