地球上で最も依存性の強いとされている5つの薬物の中2つは日本でいつでも手に入るし、多くの犠牲者が出ている

地球上で最も依存性の強いとされている5つの薬物と脳への作用
以下は、記事の抜粋です。


最も依存性の強い薬物はなんだろうか? 薬物の依存性を評価する単一の基準はない。その為か研究者により評価は様々だ。ここでは、それを踏まえた上で、2007年に研究者らが作成した依存性ランキングを紹介しよう。

1. ヘロイン
依存性ランキングで1位に輝いたのはヘロインだ。依存性が極めて高いだけでなく、危険でもある。ヘロインでハイになるために必要な服用量が致死量の5分の1ときわめて近いからだ。気持ちよくなるころには死が迫っているというわけだ。

また使用者と社会双方への有害性を調べたランキングでは2位となっている。2009年度、ヘロインを含むオピエートの違法市場は、世界で約7兆4800億円と推定されている。

2. コカイン
コカインは脳内のドーパミンの機能に直接干渉する。その結果として、ドーパミンの異常な活性化が生じることになる。推計によれば、世界で1400万~2000万人がコカインを服用しており、2009年のコカイン市場は約8兆2500億円であった。有害性ランキングの評価では、クラック(コカインを精製した麻薬)は3番目に有害な麻薬で、より穏やかなハイを作り出す粉末コカインは5位であった。コカインに手を出した人の21パーセントはいずれこれに依存するようになるという。

3. ニコチン
ニコチンはタバコの主要な依存物質である。タバコを吸った人の肺ではニコチンが速やかに吸収され、脳に到達する。米国の調査では、喫煙者の3分の2がニコチン依存症になると報告されている。2002年のWHOの報告書では世界には10億人以上の喫煙者がおり、また2030年までに毎年800万人がタバコが原因で亡くなるだろうと試算されている。

4. バルビツール酸系(抗不安薬・睡眠薬)
バルビツール酸系はもともと抗不安薬や睡眠薬として利用されていた。低容量であれば多幸感をもたらすが、服用が多くなれば呼吸まで抑制し、死に至らせることもある。バルビツール酸系の薬剤が処方されていた時代はその依存症も一般的だったが、ほかの麻薬が登場したことで急速に下火になった。

5. アルコール
スーパーやコンビニなどで普通に売られているが、その依存性は高く、スコアでは1.9(最大3)と評価されている。アルコールを摂取した人の22パーセント程度がいずれ依存症になる。WHOの推定では、2002年にお酒を飲む人は20億人おり、飲酒による健康被害で亡くなった人は2012年に300万人いたとされる。別の評価では最も有害な薬物に選ばれてもいるので、身近にあるからといって甘く見ないほうがいい。


Lancet誌に掲載された元論文のタイトルは、”Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse”です(論文をみる)。

ところで、ヘロインと阿片は同じものです。今から約180年前にイギリスと清の間で阿片戦争という戦争がありました。阿片戦争は、19世紀前半にインドから清へのアヘン密輸販売で巨額の利益を得ていたイギリスと、アヘンを禁止していた清の間で1840年に始まった戦争です。 今から考えればどちらが正しいかは明らかですが、イギリスが勝って1842年に南京条約が締結され、香港がイギリスへ割譲他されました。

イギリスは中国の人々をヘロイン漬けにして暴利を得ていたわけですが、日本を含めて多くの国の政府は自国民をニコチン漬けやアルコール漬けにして暴利を得ています。

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