この冬のインフルエンザに対するワクチンの効果は例年と比べて低い

米国インフル大流行、ワクチン効果の低さが一因か
以下は、記事の抜粋です。


インフルエンザを予防する最善の手段はワクチン接種だが、今シーズンのワクチンは流行しているH3N2型に対して効果が不十分である可能性が指摘されていた。カナダのグループがH3N2型に対するワクチンの効果は推定で17%にとどまるとする結果を2月1日号の論文で発表した。

米疾病対策センター(CDC)長官代理のAnne Schuchat氏はカナダの報告を受け「H3N2型に対して有効なワクチンの製造は難しいため、驚きはない」とコメント。「米国でも同様にH3N2型に対するワクチンの効果の低さが示されることになるだろう。」と話した。

ただし、今シーズンのワクチンの効果が例年と比べて低くても、ワクチンを接種しておくことは重要だ。接種による予防効果だけでなく、感染した場合も軽症で済む可能性が高まるというのが理由だ。特に小児ではワクチン接種による重症化の予防が望ましい。今シーズンにインフルエンザが原因で死亡した小児のうち、ワクチンを接種していた小児はわずか20%だった。また、死亡した小児の約半数はインフルエンザを発症する前は健康だったそうだ。


世界のインフルエンザの流行状況によると、上の記事にもあるように、アメリカではA型の亜型の1つであるH3N2型ウイルスが、最も多く検出されました。H3N2型ウイルスは、A香港型とも呼ばれます。B型も多く、この7シーズンで最高に達しているそうです。日本の属する東アジア(中国と韓国)では、主にB型ウイルスが、次いでインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されました。日本でもほぼ同様に、B型とAのH3N2亜型が流行していると思われます。

国立感染症研究所のホームページによると、今シーズンのワクチンの抗原にはA香港型(H3N2)も流行しているB型も含まれています。これなら安心のはずです。

しかし、インフルエンザのなかでも恐ろしい「H3N2型」とは?に書かれているように、他の亜型に比べて非常に頻繁に変異を起こすため、過去に流行したH3N2型に対するワクチンを作成しても、インフルの季節が始まるまでの6ヶ月ほどの間に、ウィルスが変異してしまう可能性が高いのです。インフルの流行期間中に変異してしまうこともあるそうす。

ということで、今年のインフルが猛威をふるっている理由はこの辺にありそうです。でも、ワクチンがまったく効かないわけではなさそうなので、高齢者と子供は打っておきましょう。

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