侮れない高尿酸血症の生命予後への影響 男性では糖尿病、高血圧に匹敵する人口寄与危険割合

侮れない高尿酸血症の生命予後への影響、男性では糖尿病、高血圧に匹敵する人口寄与危険割合
以下は、記事の抜粋です。


男性においては、高尿酸血症は、生命予後への影響が糖尿病や高血圧に匹敵することが分かった。山形大の今田氏が人口寄与危険割合(PAR%)という指標を用いて、住民健診受診者のデータを解析した結果判明した。

PAR%とは、ある集団全体の死亡の何%がその原因に起因するかを示す指標。下記の計算式で算出される。高尿酸血症を含む生活習慣病が健診受診者の生命予後に与える影響を検討した。

対象は、全国特定健診受診者データベースから抽出した2008年の受診者11万9,688人(男性40%、平均年齢63歳)。検討した因子は年齢、性、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒、肥満、高尿酸血症(血清尿酸値>7mg/dL)で、背景因子を調整後のPAR%を算出した。

ベースライン時における各因子の保有率は健診者における一般的なレベルで、高尿酸血症は9.7%(男性21.1%、女性2.3%)に認められた。

最大5年(中央値3.5年)の観察期間において、全死亡は1,323件、心血管死亡は260件発生した。検討した因子のうち、全死亡および心血管死亡に対する補正HRが有意であったのは喫煙、糖尿病、高血圧、高尿酸血症の4つであった。

この4因子について、全体でのPAR%を見ると、全死亡については、喫煙(9.4%)が最も高く、高血圧(8.9%)、糖尿病(4.8%)と続き、高尿酸血症(2.5%)は最も低い値だった。

一方、心血管死亡については、高血圧(37.%)が最も高く、喫煙(10.4%)、糖尿病(6.9%)、高尿酸血症(6.6%)の順。

さらに、男女別に検討を行ったところ、男性における高尿酸血症のPAR%は全死亡で4.6%と高血圧(4.6%)と同等、心血管死亡においては14.3%と糖尿病(9.8%)を上回っていた(表)。男性の全死亡の約22件に1件、心血管死亡の約7件に1件が高尿酸血症に起因することが判明した。

これに対し、女性における高尿酸血症のPAR%は全死亡で1.5%、心血管死亡で1.3%と低く、あらためて性差が示された。


学会発表のレベルですが、信頼性が高そうなので紹介します。高尿酸血症(血清尿酸値>7mg/dL)のヒトが男性に多いことは知っていましたが、その率が9.7%(男性21.1%、女性2.3%)で、これほどまで圧倒的に男性に多いとは知りませんでした。

女性に高尿酸血症が少ないのは、女性ホルモンのエストロゲンが、尿酸を再取り込みするトランスポーター(urate anion exchanger (URAT1))のmessenger RNAの分解を促進させ、URAT1蛋白を減少させる結果、尿酸の排泄が促進するためと考えられていますが、閉経後でも女性の方が高尿酸血症は少ないです。

いずれにしても、男性の場合は、喫煙、高血圧、高尿酸、糖尿、あとは高コレステロールなどの脂質異常症にも気を付ける必要があると思います。

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